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元祖ゲッターチーム

「今日もぼつぼつか」


 狩りによって得た成果を全て金銭に変えた春原光輝は、ゲーム内の銀行に納められた金銭を見て満足げにため息を吐く。


「なにが出てきても買えるな……」


 総額1000万ゴールド。このゲームでは1000万ゴールドがカウンターストップ金額だ。

 そして、彼が現在操作しているキャラクターとは別のキャラ、総勢20名近くのキャラのカンストまで資金が溜め込まれている。キャラによっては手持ちにまで浸食し、渋々倉庫キャラを作るほどだ。

 現在操作しているキャラクターの時給がおよそ20万ゴールドで、それが最高効率の金策と言うとどれだけの額かわかるだろう。


 彼がそんな事をしている理由は特にない。

 エンドコンテンツが少ないMMOでは金策以外にやる事がなかったのだ。

 パーティープレイは多々やっていたが、常に人が集まるわけでもなく、PvPもいまいちしっくり来なかったためにそんな調子だった。


「そろそろ寝るかな」


 時間もいい頃合いだし眠くもなってきた。

 明日も仕事があるし、さっさと寝るべきだろう。

 そう考えると彼はPCの電源はそのままにベッドに潜り込む。PCを付けっぱなしにするのはヘビーユーザーにはよくある事だ。


 そして、彼はこの世界から消失する。


 出社してこない彼に電話をかけても出ず、業を煮やした上司が殴り込んでみても鍵は開いていない。

 もしや倒れているのではと消防を呼んでみるが、中には誰もいなかった。

 財布や車の鍵が残されたままに失踪した不可思議な失踪事件として片づけられたこの事件はやがて誰からも知られる事無く消えていく。

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