冥界の王
久しぶりの更新!受験前なのに自分何してるんだろー。
「・・・っん・・・?こ・・・ここは・・・?」
めざめると自分の記憶にない場所にいた。
周囲は真っ白で高さも奥行きも分からない。
確か自分はトラックに轢かれていたのでは?と疑問に思ったが、特に傷はなく血も出ていない。
しかし最悪のことを考えるにはぴったりの条件だった。
「・・・俺・・・死んだ・・・?」
そう思うしかなかった。あの状況ではまず避けれないだろうしましてや真っ白で何もない空間にいる。
「あれー・・・?なんでだろうな?死んだはずなのに実感わかねぇ・・・」
自分の想像では魂だけ抜けてぽーっと天国だか地獄に行くのだろうと思っていたが体がある。
それがそう思わせている原因なのかもしれない。
しかしその考えをも覆すことが起きた。
「おー!起きたか!俺様がいなかったら危ないとこだったな!」
ちっこい子供が出てきたのだ。
しかし、服装は子供っぽくなく、まるで死神のようなマントを羽織っていた。
「・・・ん?お前も死んだのか?かわいそうに・・・君何歳?」
少し唖然としてしまったが一応聞いておいた方がいいのだろうと思い歳を聞いたのだがそれがいけなかった。
「・・・ああん?俺様がそんなじじいに見えんのか!せっかく新しくきれいな体を奪ってやったのにそれでもいうか!!」
「え・・・?え・・・!?」
正直意味が分からなかった。歳を聞いただけなのにこの怒りっぷり。しかも体を奪ってやったなどと抜かしている。これは近所の悪ガキよりも性質が悪いかもしれない。
「あのな。俺は、何歳?って聞いてるんだぜ?しかも体を奪ってやったって、そんなの君みたいなちっこいこが言っちゃダメだろ?ていうか誰でも言っちゃだめだけどな・・・」
出来るだけわかりやすく言ったつもりだったのだが今度は向こうがきょとんとしている。
そしてにゃはははと突然笑い出した。
「え?お前馬鹿なのか?そうなのか?俺様が助けてやったのにわかってないのか?」
「いや助けるったって俺もう死んだし・・・」
「残念ながら俺様は人間じゃねえ!冥界の王ハデス様だー!」
戸惑ってしまった。突然助けたとか言われてもよく状況が呑み込めないうえに自分のことをハデスとか言っちゃてる。しかし俺はこのハデスと名乗る少年を信じたくなくても信じてしまうことになってしまった・・・