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開始の3時間前
「いやいや〜お待たせお待たせ」
「そんなに待ってませんよ」
「そう? 結構着るのに手こずったんだけどね〜」
「ソレは……蓮華、ですか?」
「お、分かるのかい?」
「先輩好きですもんね、蓮華」
「まぁね〜、どうだい?」
「似合ってますよ。緋凪先輩」
「そっかそっか、ならよし」
「けどどうしますか? まだ、始まるまで時間があるみたいですけど」
「おやおや? あたし達の日課をお忘れかな?」
「ということは……」
「その通りだよ鏡八くん!」
「まだ何も言ってませんけど、そういうことですか」
「そういうことさ、開始何時だっけ?」
「えっとですね…………8時ちょうどです」
「後3時間ね、じゃあいつもどうりに行きましょうか!」
「はぁ……やはりこうなるんですね」
「さっそく、開始!」
花火大会に訪れた一組の少年少女、彼らの日課とは―――




