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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

人生を変えてくれた”お兄さん“と出会った話

掲載日:2026/02/05

「カタンコトンっ、カタンコトンっ」

私は今、この場所で自分のやりたいことができている。好きな学校、好きな服装や髪で、好きな友達と、好きなものを食べて、自由に遊んでいる。もちろん、将来のための勉強や準備も進めている。でも、今の私がいるのは、まぎれもなく“あのお兄さん”のおかげだ。私は、短かったけど私の人生を変える大きなきっかけとなったあの“ひととき”を忘れない。

20○○年4月。私は子どもの頃から慣れ親しんだ町を離れ、家族とともに福岡の下町へと引っ越してきた。この引っ越しは両親が私のために決めたことだ。私は生まれつき体が弱く、子どもの頃からずっと入退院を繰り返していた。しかし、今後進学や就職をしていく中でこのまま入退院を繰り返してばかりではよくない。そう思っていた最中、この地域にいい病院と先生がいるとの噂を聞き、引っ越すことになった。慣れない環境で暮らしていくのは何だか違和感があるが、元々あまり友達もいない方だったため、あまり寂しさは感じなかった。

4月初頭、私は近隣の中学校へ進学した。本当は部活動にも入りたかったが、体調の面も考えた結果、入らないことにした。その代わりと言っては何だが、1年生から塾に通わせてもらっている。最初は問題なく通っていたが、GW明けになると再び体調が悪化し、入院することになった。それでも塾に通っているおかげか、それほど勉強に遅れをとることはなくなった。それからも定期的に入退院を繰り返したものの、少しずつではあるがその頻度は減りつつあった。

あれから2年の月日が経ち、私はいよいよ受験生となった。以前に比べると入退院も年に1・2回程度となり、塾に通っているおかげか成績も校内で上位をキープしていた。学校の勧めもあってか、私は県外の進学校への受験を考えていた。元々体力があまりないため勉強が少ししんどい時期もあったが、モチベーションは塾の帰りにコンビニで美味しいものを食べることだった。

ある日、いつものように塾の帰りにコンビニへ寄ると、男の人が1人入口の前で少し気だるそうにしゃがみこんでいた。最初はただの不良かと思ったが、初めてここに人がいるところを見たため、少し気になっていた。そのままホットコーナーの肉まんを買って外で食べようとすると、あの男の人が今度は横たわっていた。(ひょっとして具合が悪いのではないか)。そう思った私は、勇気を出して声をかけてみた。

「あのー、すみません。大丈夫ですか?どこか具合でも悪いんですか?」

返事がない。私は慌ててかかりつけの病院に連絡を入れようとした。すると突然、

「あー、すいません…。大丈夫っす。気にしないで下さい…。」

少し苦しそうな声でそう答え、私のスマホを取った。

 「良かった、意識ある…。でも…ほんとに大丈夫ですか?私、良い病院知ってますよ!」

 「いや、大丈夫っす。俺…人の世話になる気ないんで笑。」

なぜこの男の人はそんなに病院を拒むのだろう。そう考えているうちに、男の人がよろめきながら立ち上がろうとした。それを慌てて支え、再び地面に座らせた。どうしてもこの男の人のことが心配で、私は諦められなかった。

 「じゃあ、ここで少し休んででください!私、飲み物とか少し買ってきますから!絶対ここから動かないでくださいね。」

そう言い残し、私はコンビニであったかいスープとおにぎり、薬を買って持ってきた。男の人は意外にも素直で、おとなしく私を待っててくれた。

 「これ、お口に合うか分からないですけど買ってきました!あ、お金はもういりませんので!さあ、どうぞ…」

そう言うと、男の人はまるで刑務所から出所したばかりかのように勢いよく食べ始めた。そこで気づいた。男の人はお腹を空かせていたからぐったりしていたのだと。

 「お口に合うようで良かったです!こんなに元気よく食べてる姿が見られて安心しました。」

 すると、男の人はこう言った。

 「君…おせっかいだね、ほんと笑。でも、助かったよ。ありがと。」

私は何だかそのほっとした顔に目を惹きつけられた。何だかこのまま帰るには名残惜しかったので、こう聞いてみた。

 「あの!…」

 「ん?」

 「お名前聞いてもいいですか?」

 「君は?」

 「あっ、えっとー。私は白見瑞帆です。今塾の帰りで…。いつもここによって帰るんです。」

 「ふーん、そうなんだ。ってことは君まだ未成年とね??早く帰らんとまずいじゃないと?」

 「まだギリギリ大丈夫です!笑 あ、私今14歳…。でも中3なのでもうすぐ15歳になります!」

(言い過ぎた…。) そう後悔していると、男の人は大笑いしていた。

 「14も15もそんな変わらんよ笑。夜は危ないけん、はよゥ帰り。家の人心配するとよ」

そっか、ここ福岡だった…。すごい博多弁。うちの家族や私の周りはあまり方言強い子いないから少し忘れてたな…。

 「あっ、ところでお兄さんの名前は…」

そう言いかけた時、お兄さんは私の手に500円玉を握らせ、私に背を向けて歩き出した。

 「ありがとうね~。気を付けてはよゥ帰りよ。」

結局その日は名前も年も、何一つ聞けなかった。名残惜しかったが、スマホを見るとお母さんから何件も連絡が入っていたため、急いで家に帰った。

 あの日以降、私は塾の帰りは必ずあのコンビニに寄ってあの“お兄さん”を待っていた。すると、偶然にも”お兄さん“もよくこの時間に来ており、会うたびに色んな話をした。塾のこと、学校のこと。友達のことや子どもの頃の話など…。”お兄さん“は私の話に微笑みながらよく聞いてくれた。でも、自分のことは全然話してくれなかった。唯一分かっていることは、毎日外で仕事をしており、コーラと明太子おにぎりが好きなことだけだ。私はいつも自分ばかりが話していて何だか悔しい気持ちになったので、質問してみた。

 「お兄さんって昔、どんな子どもだったんですか?今はどんなお仕事してるんですか?」

(聞き過ぎたか…。) そう思い謝ろうとすると、“お兄さん”は話し続けてくれた。

 「んー、子どものときは…今より元気でやりたいことに満ち溢れてる子どもだったとよ。悪ガキで笑。ま、今もそうやけんこんな感じやけど笑」

(やりたいことに満ち溢れている…。“お兄さん”のやりたいことってなんだったんだろう。それって今はできない事なのかな…。) 

そう気にしているうちに、あっという間に帰る時間になった。

 「ほら、もう遅いけん。明日も学校あるんやろ?」

そう言い残し、また“お兄さん”は帰ってしまった。いつも何か聞こうとすると帰っていく。“お兄さん”は一体何を隠そうとしていたのか。いや、私が気づけなかっただけだったのか…。

 “お兄さん”と出会って2ヶ月ほど経った頃、私はまた体調が悪化し始めていた。それでも勉強を頑張りたいし、もっと”お兄さん“のことが知りたい。そう思ってがむしゃらに毎日を駆け抜けていた。その矢先、私は学校で授業中に倒れてしまった。

 目を開けると、そこにはよく見慣れた病室の天井が広がっていた。それに気づいたお母さんが涙くんだ目で私に話しかけた。

 「瑞帆?お母さんよ。分かる?あなた学校で倒れちゃったのよ…。今先生呼んでくるからね。安心してね。」

そう言ってお母さんは急いでナースステーションへ行き、主治医の先生と看護師さん数名と帰ってきた。しばらくして、私とお母さんは診察室に呼ばれた。いつもみたいに入院の日程を決めるのだろう。そう思っていた矢先、今1番聞きたくない言葉が耳に入ってきた。

 「瑞帆さんは今喘息と別に、小さいですが脳に腫瘍があり、あまりいい状態ではありません。詳しい検査をしてみないことには何とも言えませんが…最悪大きい手術になるかもしれません。その場合、一部記憶がなくなってしまう可能性も0ではありません…。今は大事な時期かもしれませんが…このまま放っておくわけにはいきません。」

 その瞬間、私は絶望に満ち溢れた。中学に入ってからずっと頑張ってきたことが、水の泡になってしまうもしれない…。それに、もう“お兄さん”とは会えなくなるかもしれない。絶望している私の横で、お母さんは泣きながら私の腕にしがみついていた。病室に戻ると、お父さんがドーナツを持ってお見舞いに来てくれていた。私たちの表情を見て瞬時に察したお父さんは、私たちのことを強く抱きしめてくれた。私は絶望の中、自分の可能性を信じ、塾の動画や学校の教材で受験勉強を続けた。それでも、特色選抜には間に合わなかった。

 入院して2ヶ月ほど経った夏の終わり頃、私は病院内の売店にお菓子を買いに行った。病室に戻ろうと前を向いた瞬間、見覚えのある男の人が受付で何か手続きをしていた。

(あの時の“お兄さん”だ…。)

 急いで声をかけようと走ったら、点滴に足を引っかけてしまい、勢いよく転んだしまった。

(このチャンスを逃したらもう2度と会えないかもしれない。)

そう思って立ち上がろうとしたら、誰かが手を差し伸べてこう言った。

 「ほら、慌てるけん転ぶとよ。」

顔を上げてみると、やっぱりあの“お兄さん”だった。私は手を借りて立ち上がった後こう話してみた。

 「あ、“お兄さん”お久しぶりです。私のこと、覚えてますか?」

 「うん、瑞帆ちゃんやろ? そりゃあ、覚えとるよ。見ないうちにちょーっとだけ大人になったとね。にしても、意外なとこで会えたね」

(よかった…。私のこと忘れていたらどうしようかと思った。それにしても、あんなに病院へ行くのを拒んでいた”お兄さん“が、なぜここへ来ているのだろう。)

 「”お兄さん“はどうしてここへ来たんですか?」

 「んー。ま、ちょいとけがしたとよ。そんな大したことないけん、心配せんでいいと。瑞帆ちゃんこそ、どうしたばい、その恰好」

そうだ。私自分の体調のことだけはずっと話してなかったんだ…。同情してほしくなくて。

 「あっ、えっと…。ちょっと体調が悪くて、ここに入院してるんです。」

 「そうね。大丈夫?なら、今学校や塾も行っとらんのね。ばってん、コンビニに顔出しよらんかったとか。」

 「はい。もっと話したいことあったのに、急に会えなくなってしまって…。でも、“お兄さん”の連絡先持ってなかったから、伝えられないままで…。」

相変わらずの博多弁で何だかほっこりして。少しぼーっとしていると

 「そげん話したいことあったとね? いいよ、連絡先教えるけん。今、スマホ持っとる?」

そうして私たちは、“お兄さん”が通院する日は休憩スペースで、それ以外の時間はLINEで話すようになった。また”お兄さん“と話せるようになったことで、絶望に満ちていた私の入院生活は、一気に明るいものになった。私は一時退院をし、夏休み明けに数日間学校と塾に通った。久しぶりの駅、教室、友達、塾と、何だか懐かしくて楽しく感じられた。その間、私は毎日あのコンビニへ行ってフライドチキンを食べていたが、”お兄さん“は来なかった。

 1週間ほどして私はまた入院生活を始めた。“お兄さん”とはLINEで話しているが、病院で会うことはなくなってしまった。そうしているうちに、私は喘息の症状も治まり、ついに手術を受けることになった。リスクはあるが、今手術で腫瘍を取り除いておけば今後安心できるだろうとのことだった。そのことを“お兄さん”にLINEで伝えると、電話がかかってきた。

 「あ、もしもし。“お兄さん”? お久しぶりです。」

 「瑞帆ちゃん、手術受けると? 怖いか?」

 「怖くない、と言ったらウソになります笑。でも、大丈夫です!今まで頑張ってきたことは絶対無駄にならないと思うので。でも、もし万が一記憶が少しなくなってしまったら、勉強したことや“お兄さん”のことも忘れちゃうかもしれない…。」

そう言うと、“お兄さん”は優しくも力強い声で私を励ましてくれた。

 「大丈夫、瑞帆ちゃんなら。頑張ってきたことはそう簡単に忘れん。それに、忘れたとしてもまたすぐ覚えられるやろうし思い出せる。それに、俺のことは忘れたとしても大丈夫。気にせんでよか。」

最後の一言は、正直聞きたくなかった。

(なんでそんなこと言うのか…。)

 「嫌です!勉強は仮に忘れたとしてもまた教科書や塾で勉強すればいいけど、“お兄さん”のことは私と“お兄さん”しか覚えてないから!1番忘れちゃいけない…。」

 「そんな気にせんでよか。それより、明日のためにはよゥ寝な。」

 「はい。ありがとうございます、”お兄さん“。あ、あと、”お兄さん“の名前…まだ聞いてなかったです。」

 「明日の手術頑張って!じゃあ、おやすみ、瑞帆ちゃん」

 「あっ、ちょっ…」

プー、プー。

そう一方的に言われ、電話は切れてしまった。

 手術当日、私は”お兄さん“とのやりとりと、一度だけこっそり撮った、”お兄さん“がおにぎりを食べている写真を眺めていた。私は残った可能性を信じて、手術室で目をつぶった。

 手術は無事成功し、私は記憶喪失になることなく退院した。退院の報告をしたら、“お兄さん”からおめでとうのスタンプが送られてきた。それから私は、休んでた分を取り戻そうと、今まで以上に必死になって勉強した。いつの間にか“お兄さん”とLINEする頻度も少なくなっていき、とうとう“お兄さん”から連絡が途絶えてしまった。

 年が明けて、3月。いよいよ受験当日の朝を迎えた。私は“お兄さん”に『今から受験受けてきます!いつも“お兄さん”が私の支えになっていました。今日は今までやってきたことを出し切って、悔いのないようにします。』

そう送ってスマホの電源を切り、私は受験会場へと向かった。

私は2日間の受験が終わり、スマホを開いたが、“お兄さん”からの返事はなかった。トーク画面には、私が送ったLINEでいっぱいになっていた。

 3月中旬。この日は合格発表の日だった。リビングでお母さんと一緒にパソコンの前で待ち構えていた。”結果表示“をクリックした瞬間目をつぶり、お母さんと手を握り目を開けた。

“受験番号○○○○番 合格”

私が待ち望んでいたこの瞬間が、現実となった。私は大喜びしお母さんと抱き合っていた。お父さんに電話で報告すると、電話越しではあったが、明らかに泣いているのが分かった。そのままお母さんと塾へ向かっている途中、“お兄さん”のことを思い出し、『伝えたいことがあるのでいつものコンビニで待っています。』とだけLINEした。塾の先生に合格を報告すると、一緒に泣いて喜んでいた。

 「これは瑞帆さんが自分でつかみ取ったチャンスだよ!これから先、また色んなことがあると思うけど、自分のペースで頑張ってね。本当におめでとう!」

 塾から帰った後、友達に報告してくると言い、いつもの時間にコンビニの入り口で待っていた。しかし、数時間経っても“お兄さん”は来ず、LINEも未読のままだった。コンビニの店員さんに写真を見せたが、ここ数ヶ月は見ていないと言われた。

(ひょっとしてどこかへ引っ越してしまったのか…。)

 翌日、私は病院の受付で“お兄さん”の写真を見せると、なぜか内科へ案内された。

(“お兄さん“はけがの治療をしていたから外科のはず…。)

そう不信感を抱きながらも着いていくと、内科の看護師さんから“お兄さん”のスマホと封筒が渡された。そこには、私が想像もしていなかったことがあった。

“お兄さん”のスマホはパスワードがなく、すぐに開けた。写真フォルダを見ると、“瑞帆ちゃんへ”と書かれたファイルがあった。開いてみると、そこには複数の私の写真と1本のビデオが残されていた。気になって開いてみると、見たことのない、病院支給のパジャマを着て鼻に管を通していて、少しやせ細った“お兄さん”が映っていた。

 「瑞帆ちゃん、こんにちは。久しぶりやね~。瑞帆ちゃんがこの動画を見るころには、俺はもうこの世にはいないやろうね。ごめんね、急に驚かしちゃって笑。実は初めて会ったあの時からもうあんまり良くなかったとよ。最初は後悔してなかった。でも瑞帆ちゃんと出会ってから、少しずつ毎日が楽しくなってきたと。それに、瑞帆ちゃんがすごい一生懸命やけん、このこと言わんほうがいいやろうなって思っとったんよ。でもこの病院に瑞帆ちゃんが入院してることが分かって、どうにかごまかそうと入院はせず通院にさせてもらっとった。しばらくはそれでよかったっちゃけど、病状が悪化するにつれて入院せずにはいられんくなった。だんだんと動くのもしんどくなってきて、会えんくなった。瑞帆ちゃんが手術受ける前の日、ほんとは直接会って話したかったとよ。でもできんかった。話すのも精一杯やった。せやけんほんとは瑞帆ちゃんが俺のことだけ忘れてくれとったらな。とか思いよった。でもあんな風に言ってもらえて嬉しかった。ありがとうね。あ、それと合格おめでとう!直接結果は聞けなかったやろうけど、多分大丈夫やろ笑。これから先色んなことがあるやろうけど、自分を信じて自分のペースでやっていけばよかと。直接伝えられんくてごめん。瑞帆ちゃんが辛くなければ、時々でいいけん俺のこと思い出してくれると嬉しい。最後まで身勝手でごめん笑。手術成功と退院、受験合格と卒業。全部おめでとう!またね!

“お兄さん”より」

 私はこのビデオを見た瞬間、涙が止まらなかった。まさか“お兄さん”も私と似た境遇だったなんて…。“お兄さん”があの時病院に行きたがらなかったのも、突然連絡が途絶えたことも、全てが繋がった。私が泣いていると、看護師さんが

「“お兄さん”、瑞帆ちゃんのために頑張っていましたよ。」

そう言って再び封筒を渡してきた。中を開けると、そこにはコンビニの割引券と手作りされた合格祈願のお守り、そして“合格祝い“と書かれた小さな封筒が入っていた。小さな封筒の中には少しヨレヨレになった1万円札が入っていた。その封筒の裏側には”新札じゃなくてごめん“と書かれていた。

 「そんなのいいのに…。」

私は”お兄さん“がくれたこの思いを胸に、これからも生きていこうと思った。

 ―カタンコトンっ、カタンコトンっ―

 20○○年4月。新学期当日、私は駅のホームで電車を待っていた。いつも通り、制服を着てお気に入りの靴下を履き、髪を巻いてポニーテールにした。小鳥のさえずりをBGMに、今日も英単語アプリで勉強していた。

 「瑞帆ちゃーん!おはよ!!新しいクラス楽しみだね~!」

いつもの友達がそう話しかけてきた。また日常が繰り返されていく。でもこれは決して当たり前なんかじゃない。そう教えてくれたのは、あの”お兄さん“だった。私はあの”お兄さん“に胸を張って生きていけるように、自分を信じて、素直に、後悔のないよう、懸命に楽しく生きていこうと思う。

―私は、短かったけど私の人生を変えるきっかけとなったあの“ひととき”を、一生忘れない―


忙しい時間の中で、この物語に触れてくださったことを嬉しく思います。

読み終えたあとに、何か一つでも心に残るものがあれば幸いです。

あなたにもいつか、いい出会いがありますように

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