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なぜなら
我が県の高校は
三年生の三学期の
内申書が重視されるからだ。
しかし
逆に考えると
二年生の成績は
全く関係ないんだ。
そのことは
僕は野村君にも
しっかりと伝えた。
さらには
僕が絶対に
鬼頭、貴島、間瀬の
3人は何とかするから!
と
伝えてから
3人が学校から
いなくなったら
必ず登校することも
野村君にも約束させた。
野村君は終始
ほぼ無言のまま
僕の話を聞いていた。
それでも
僕の言っていることは
理解しているようだった。
野村君とも
最後に握手して
僕は部屋を出た。
野村君の自宅を出て
僕は神社の裏庭に向かう。
僕は小さな
リュックサックを
今、背負っている。
その中には
催涙スプレーと
安全装置のオンの
強力スタンガンだけだ。
もう一つの凶器
つるはしは竹やぶに
前もって隠してある。