86/1576
58
僕が給食を
鬼頭、貴島、間瀬に
奪い取られてしまい
半泣きになって
腹ペコでいる時など
2人は決まって
鳥新に連れていってくれた。
そして
腹いっぱい
食べさせてくれた。
できれば
また3人で
鳥新に行きたかったな!
と
僕は残念で
たまらなかった。
背後からの
小沢君の声に
最後にもう一度
顔を見たくなった。
すると
次の瞬間には
反射的に振り返って
彼に駆け寄っていた。
そして
小沢君の顔を
しっかりと見つめた。
気がつくと
僕は小沢君の
手を両手で
握りしめていた。
小沢君!
君と野村君と
友達になれたことが
僕の人生の中で
最高の幸せだったよ!
これから
僕の分まで
君たちは頑張って
生きていってね!
今までありがとう!
さようなら!
と
僕は言葉には
出さなかったが
小沢君に目で伝えた。