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その言葉に
やっぱり!
と
僕は、よくわかった。
小沢君は両親には
奴ら3人のイジメを
話していないんだ。
小沢君も野村君も
家族思いの優しい子だ。
きっと親を
心配させたくないんだ。
僕は一瞬
お母さんに
イジメのことを
話そうかと思った。
しかし
止めておいた。
小沢君は家族に
知られたくないんだ。
それなのに
僕が話すのは
やはり気が引ける。
もしも
伝えないなら
僕から小沢君に
ご両親に話したら!
と
勧めるのが筋だろう。
ただ
そんなことは
もう必要ないんだ。
小沢君や野村君を
苦しめているイジメは
僕が今日、解決する。
そうなれば
2人とも以前のように
元気に登校できるはず。
鬼頭、真島、間瀬さえ
学校から消えてしまえば
元通りになるだろう。
元通りでないのは
残念ながら学校には
僕がいなくなることだけだ。