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この手紙は
新聞投稿ならば
いかにも採用されそうな
優等生的な内容である。
ただ
これは
検閲で却下だな!
と
僕には、わかっていた。
手紙の内容は
本心の部分もある。
今となってみると
現在の奴ら3人の
悲惨な状況を聞いて
ちょっと
ヤリ過ぎたかな?
と
僕は自分の犯行を
後悔することもあるからだ。
ただ
ここを出たら
奴らと本当の
友達になりたいとか
自分が今後
奴らの手足となり
支えていきたいとかは
心にもない言葉である。
まさに
真っ赤な噓である。
僕は出所後
奴らとは一切
関わりになりたくない。
もちろん
友達になりたいとか
奴らを支えたいとも
全く思っていない。
奴らと友達になり
プラスになることは
何一つないからだ。
人生というのは
長いようで短い。
くだらない奴と
関わっている暇はない。




