491/1611
31
というわけで
今日は月に一度の
所長との面会日だ。
今は7月下旬で
僕と同年の子たちは
高2の夏休みで
青春を謳歌している。
高2の夏休みが
最も楽しい時と
聞いたことがある。
高校にも慣れて
まだ大学受験まで
時間もあるからだろう。
しかし
青春の謳歌など
僕には無縁である。
ただ
そのことには
僕は悔しさはないし
誇らしささえ感じる。
全国大会を目指して
部活の練習に励んだり
好きな彼氏、彼女と
デートを楽しむこと。
それも確かに
青春の1ページだろう。
しかし
自分の人生を
切り開くために
難関大学を目指して
必死に勉強することも
大切な青春の1ベージだと
僕は思っているからだ。
所長室に入ると
いつものように
笑顔で迎えてもらった。
もう昼食は
用意されていた。
これから
所長と昼食を
向かい合って
食べることになる。




