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すると
所長は小遣いにも
苦労しているという。
なので
御馳走したくても
できないようだ。
おそらく
そこそこ高給でも
子供の教育費とかで
奥さんからは
あまり小遣いを
貰えないんだろう。
その時に
半分真顔で
冗談っぽくであるが
私の方が高坂君に
御馳走してもらいたいよ!
と
つい所長は口を
滑られせてしまったようだ。
えっ!?
どうして?
と
僕は思わず
所長に聞いてしまった。
なぜなら
ここに来た時
僕は1万円くらいしか
持っていなかったからだ。
それなのに
なぜ僕が所長に
御馳走できるのか?
と
僕は不思議に
思ってしまったからだ。
その時には
いや!
いや!
冗談だよ!
と
所長は誤魔化した。
しかし
後で考えたら
その理由はわかった。
僕は以前
あることを
院内学級の担任に
言われたことがあるんだ。




