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聞けば
呆れたことに
そんな外国人は殺人依頼を
100万円程度で引き受ける。
100万円位ならば
奴ら3人も用立てられる。
なので
その点だけは
小沢君と野村君は
懸念しているようだ。
そんな奴が
本当にいるのか?
正直に言うと
僕には少しだけ
恐怖心が出てきた。
その恐怖心を
小沢君と野村君に
隠そうとしたのか
そんな素人の
殺し屋なんて
つるはし二刀流で
返り討ちにしてやる!
と
僕は左右の手に
つるはしを持って
振り下ろすポーズをする。
しかし
小沢君と野村君は
僕の中に芽生えた
恐怖心を感じ取ったようだ。
高坂君!
大丈夫だよ!
僕たちが
奴らの動向を
ちゃんと見ておくから!
と
2人は言ってくれた。
この医療少年院には
胡散臭い外国人なんて
立ち入ることは不可能だ。




