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なにしろ
炎天下の屋上だ。
屋上には普段
誰も来ることは、ない。
このまま
置き去りにされると
大変なことになると
鬼頭も間瀬も思ったようだ。
小沢君と野村君の
言うことには何でも
従わざるをえなかった。
ただし
鬼頭と間瀬の
今後の服従の言葉が
本心ではないこと。
そんなことは
小沢君も野村君も
わかっていたという。
こいつらは
この先も、ずっと
高坂君を恨み続けるだろう!
となれば
こいつらの動向を
今後も注意すべきだ!
と
小沢君と野村君は
自分に言い聞かせた。
そして
こいつらに
手を出すのは
これで終わりにしよう!
これからは
口だけにしておこう!
と
二人とも決めたらしい。
やはり
無抵抗である
障害者に対しての
暴力行為はダメである。
口喧嘩ならば
障害者とも対等であるが
暴力はフェアではない。