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鬼頭と間瀬の
ハイハイ競争が終わると
お前のせいで
俺は賭けに負けた!
明日は絶対に
鬼頭に勝つんだぞ!
と
下級生の不良が
俯せの間瀬の背中を
腹いせに踏んづけた。
そして
鬼頭と間瀬を残して
不良たちは帰っていった。
明日は?
こいつらは
鬼頭と間瀬を毎日
この屋上に連れてきて
イジメるつもりなんだな!
と
小沢君と野村君は
確信したという。
鬼頭と間瀬は
疲れはてていて
俯せの姿勢のままだ。
電動車椅子は
奴らの近くにあるが
自力では乗れない。
このままだと
奴らは猛暑の中で
熱中症の危険もある。
小沢君と野村君は
奴ら2人を車椅子に
乗せるつもりだった。
ただ
非力な2人である。
大柄な奴らを
持ち上げれるか?
と
不安だったという。
無理ならば
他の生徒たちに
助けを求める必要がある。




