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奴ら2人は
ダルマのように
身動きできずに
胡座の姿勢で
不良たちの攻撃を
無抵抗で受け続ける。
たまに
強い蹴りにより
バランスが崩れて
横に倒れてしまう。
しかし
すぐ元の姿勢に
戻されたという。
ただ
不良たちのリンチは
明らかに手加減してるように
小沢君と野村君は見えたという。
おそらく
もしヤリ過ぎて
奴らの障害等級が上がると
マズいと思っていたんだろう。
不良たちだって
きっと少年院には
行きたくないんだ。
つまりは
僕がやったみたいな
こいつらを
半殺しにできれば
自分は死んでもいい!
と
覚悟を決めての
リンチでは、ない。
端的に言うと
肝っ玉の据わってない
中途半端な不良たちだ。
どちらかというと
口での攻撃が主で
奴らへの過去の恨みを
吐き出す感じだったという。




