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差し入れは
お菓子類が
多かったようだ。
おそらく
僕が小学生の頃から
いつも空腹だったことが
気の毒に思ったんだろう。
ただし
安全を考えて
お菓子とかの食料品は
破棄せざるを得ない。
なので
週刊誌の記事で
その要を書いて
しばらくして
加害少年への寄付は
現金のみとなったようだ。
もちろん
警察にしろ
出版社にしろ
決して
加害少年の僕への
寄付を募ったわけでは、ない。
それは全て
週刊誌の読者たちが
勝手に送ってくるものだ。
送り返そうにも
差出名はあれど
ほとんどが住所が
書いてないという。
もちろん
警察も出版社も
公表できないだけで
僕の居場所は知っている。
なので
僕に届いた金は
全て医療少年院に
届けているようだ。
そんな情報は
小沢君と野村君から
僕は面会で聞いた。




