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まずは
小沢君と野村君が
僕に会いに来てくれたことだ。
本当の友達なら
どんなことをしてでも
必ず会いに来るはず!
と
松山さんは
言っていたんだ。
その時には
松山さんの推測を
僕は信じなかったが
実際に会いにきてくれた。
他にも
松山さんの
推測は、あった。
時が経つにつれ
週刊誌の誇張された
様々な記事によって
僕が次第に
イジメられっ子たちの
英雄に祭り上げられる。
小沢君と野村君に
面会で聞いたのだが
その通りであった。
「イジメられっ子の救世主」
とか
あたかも
教祖というか
カリスマのように
僕は書かれているという。
さらには
僕のことは
思いやりがあり
心の優しい子とか
学業成績も優秀で
人間性も豊かで
クラスメイトたちに
好かれていたとか。
2人から聞いて
自分のことながら
恥ずかしくなる程だ。