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しかも
警察官の前でも
僕は落ち着いている。
そんな大胆な
事件を起こして
逃げていたような
少年には見えない。
いつまでも
僕が加害者だと
言い張り続けるので
この子は虚言癖のある
知的障害者なのでは?
と
呆れたことに
警察官は本気で
疑い始めたようだ。
そのせいか
そのうちに
僕への呼び方が
君!
から
お前!
と
変わってきて
警察だって
お前の悪戯に
付き合ってる程
暇じゃないんだぞ!
と
警察官が
怒り出したんだ。
取り調べ室に
警察官は最初
数人いたと思うが
今は一人である。
おそらく
虚言癖のガキに
話に付き合ってられねえ!
と
呆れてしまい
退室したんだろう。
さすがに
僕も苛ついてきて
マスコミとか
地元の警察から
僕の写真を取り寄せて
照合してくださいよ!
と
つい警察官に
指示してしまった。




