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しばらく
2人で歩いていると
警察署が見えてきた。
入り口には
屈強な制服姿の
男性警察官が2人
門番として立っている。
松山さんは
ありがたいことに
警察署の中まで付き添うと
僕に申し出てくれた。
しかし
僕は丁重に
松山さんの
その厚意をお断りした。
僕が高坂久登と
名乗り出た時に
一緒にいたとすると
松山さんまで
おそらく事情聴取を
受けることになるだろう。
できるだけ
松山さんには
面倒を掛けたくない。
なので
僕が建物内に
入るのを見たら
すぐ帰路に付いて欲しい!
と
松山さんに頼んだ。
僕の意を汲んで
そうすることになった。
警察署の前にきて
それじゃあ!
行ってまいります!
この二週間
あなたと御一緒できて
本当に楽しかったです!
ありがとうございました!
と
松山さんに
僕は頭を下げた。




