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すると
この期に及んで
僕の帰りの旅費を
心配してくれはるなんて!
やっぱり
高坂くんは
肝っ玉が据わっておますな!
ほんまに
心臓に毛が
生えてとるみたいや。
と
変な京都弁で
半ば呆れたように
松山さんは笑った。
警察に今後
押収されなかったら
それまで預かっておくと
松山さんは金を受け取った。
それまでというのは
いつになるかわからないが
僕と再会する時だろう。
今に至っても
松山さんは本気で
また僕と会いたいと
思っているようだ。
それならば
僕も喜んで
会うべきだろう。
その再会が
いつになるのか
どんな形になるのか
今の僕には、わからない。
きっと
松山さんの頭脳なら
10年後は弁護士として
活躍しているだろう。
パソコンで
名前を検索すれば
松山さんの居場所は
知ることができるはず。




