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えっ!?
その瞬間
否定しようとしたが
僕は言葉が出なかった。
おそらく
僕の顔色も
変わっていたはずだ。
松山さんと
出会ってから
僕は意識して
平静を装ってきたつもりだ。
しかし
僕の心の奥底に
存在する闇のようなものを
松山さんは感じていたんだ。
僕が無言なので
自分の推測が図星だと
松山さんは確信したようだ。
高坂くん!
僕でよかったから
話してくれないかな!
僕には
たいした手助けは
できないかもしれないけど・・・
僕にできることなら
何だってするつもりだから!
と
松山さんが促す。
それでも
僕は黙っていると
もしかしたら
学校でイジメとかに
遭ったりしてるんじゃないか?
そのイジメから
逃れようとして
旅行に出たんじゃないか?
と
松山さんは
僕に聞いてきた。