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7月の中旬に入り
夏休みに入るまで
あと10日ほどになった。
ついに
奴ら3人の行為が
僕の我慢の限界を
越えてしまったようだ。
僕は数日前に
学校の自転車置場の
自分の自転車を奴らに
ボロボロに壊されたんだ。
その状態を見た瞬間
僕の殺意は固まった。
その自転車は
思い入れのあるものだった。
親族の中で唯一
僕を可愛がってくれた
母方のおばあちゃん。
その大好きな祖母が
少ない年金を貯めて
僕の中学入学祝いに
買ってくれたものだった。
その数ヶ月後
祖母は誤嚥性肺炎で
急死してしまった。
なので
その自転車は
僕にとっては
祖母の形見であった。
とても大切に
僕は乗っていたんだ。
その宝物を
ボロボロにされて
ついにキレてしまった。
ただ
もう僕だって
小さな子供でないし
決してバカでもない。