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思えば
松山さんとの
在来線での出会いの時も
同じような気がしていた
浮浪者のような
風体の松山さんに
急に話しかけられて
僕は警戒して
無視をして他の席に
移動しようかと考えたんだ。
しかし
あの時も
今と同じように
もう一人の
自分が僕に
この人と
接点を持つべき!
と
勧めてきた。
その声に従い
僕は松山さんと
会話をすることになった。
そのうちに
見かけは汚いけど
この人は好い人で
信用できそうだな!
と
僕は思い始めた。
そして
意を決して
僕は松山さんに
旅の同行を頼んだ。
その結果
こんなにも
楽しく旅が
できているんだ。
この二週間
僕は本当に楽しかった。
おそらく
人生において
最も楽しい時間を
過ごしているだろう。
自分の起こした
事件を忘れるほど
松山さんのおかげで
僕は楽しく過ごしている。




