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一緒に行けない
理由を話すとなると
僕は自分の犯行を
打ち明けることになる。
今の時点では
そのことは話さず
松山さんとは明後日
東京駅で別れるつもりだ。
ただ
それで本当にいいのか?
と
僕は自問を始めている。
このままだと
東京駅に着いて
僕は新幹線を降りる時に
じゃあ!
来年の夏にね!
と
松山さんと約束して
別れることになるだろう。
松山さんは
京都に帰ってから
来年の夏を楽しみに
資金を貯めるだろう。
しかし
その旅行の約束を
僕は守れないんだ。
そのことに
罪悪感を感じてしまう。
松山さんに
話したくなったのは
他にも理由がある。
自分の中にいる
もう一人の自分が
この人には
話した方がいい!
というか
絶対に話すべきだ!
この人に話しても
悪いようにはならない!
と
さかんに
訴えているような
気がしているんだ。




