260/1733
81
警察は現在
血眼で僕の行方を
捜査しているんだ。
そのことは
マスコミ報道でも
よくわかっている。
なので
僕を見つけたら
手荒な真似はしないものの
警察は離れないだろう。
そして
同行者の松山さんは
警察に事情聴取のために
どこかへ連れていかれる。
そうなると
松山さんには
迷惑かかるだけでなく
僕は必然的に
しっかり別れの挨拶は
できなくなるだろう。
そう考えて
僕は明日で
北海道の旅を
終えることにした。
明日の午後
苫小牧港から
仙台港に向かい
それから
新幹線で東京方面に向かい
僕が先に降りることになった。
つまりは
新幹線の中で
松山さんと別れることに
話し合いで決まったんだ。
できることなら
まだ北海道にいて
松山さんと二人で
旅行を続けたかった。
そう思っているのは
松山さんも同じであろう。




