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何百万人もの
読者一人一人に
これは
信じられないけど
本当の話なんですよ!
と
どの出版社は
説明して回れない。
なので
たとえ真実でも
嘘っぽい話はダメ。
その逆に
真っ赤な嘘の話でも
妙にリアリティーがあれば
読者は信じてくれる。
なので出版社は
販売を上げるために
リアリティーのある
虚構を作り上げるわけだ。
今回の僕の事件だと
被害者3人が可哀想と
終わってしまったら
雑誌は今後、売れない。
なので
本来は事件の
被害者である
3人を悪者にする。
そして
本来は事件の
加害者である
僕を擁護しまくる。
そうすることで
読者は興味を持ち
来週からの発売号も
買ってくれることになる。
僕が奴ら3人に
給食を奪われて
空腹に堪えかね
泣きながら
鶏やウサギの餌を
食べていた嘘の話。
それは
クラスメイトの
証言となっている。