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今と違って
20年以上前の当時は
イジメ100番とか
電話相談もなかった。
もう自分たちで
解決するしかない!
と
僕たち3人は
思うようになっていた。
しかし
解決策は見つからなかった。
教師たちは
鬼頭たち3人が
二年後に卒業してくれるまで
待っているようだった。
それまで
校内のイジメが
世間に知られないようにする。
それが
学校側の考えだった。
小沢君や野村君が
家族に相談してくれることを
僕は期待していた。
しかし
2人とも家では
イジメの被害を
言わなかったようだ。
それは
優しい2人が
家族を心配させたくない
気持ちもあったからだろう。
しかし
一番の理由は
たとえ親が知って
学校に伝えたとしても
何も動いてくれないと
諦めていたからだろう。
むしろ
誰かにチクれば
イジメは激しくなると
不安であったんだ。