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さらには
お兄さんも貴史君も
この地で就職するから
ここで会えるだろう。
ただ
その頃にも
尚子さんは
ここにはいないはすだ。
ご両親は内心
尚子さんには将来
自分たちの近くで
暮らしてもらいたいようだ。
やはり
娘というのは
老後の頼りになると
ご両親は考えている。
ただ
尚子さんは
東京での就職を
希望しているんだ。
自分の両親が
娘のUターン就職を
望んでいることを
尚子さんも知っている。
それゆえに
僕に彼氏のフリを
尚子さんは頼んだ。
ただ
そのような
尚子さんの思惑は
お父さんは見抜いていた。
お父さんも
本当は娘には
大学卒業したら
地元に帰ってきて欲しい。
その気持ちは
酒を飲みながら
僕に話してくれた。
しかし
それと同時に
優秀な娘には
自分の望む道に
進んで欲しいとも
お父さんは願っているようだ。




