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しかし
それよりも
僕の本性を知ること。
そちらの方が
尚子さんには
優先なんだろう。
そうでなければ
お父さんと2人で
僕が話したいと言っても
お父さんに
私の彼氏でないと
バレるといけないから!
と
尚子さんは断るはずだ。
しかし
尚子さんは
断るどころか
むしろ喜んでくれた。
おそらく
尚子さんは
お父さんの
人を見る目を信頼している。
なので
僕と2人で話した後に
高坂君って
どうだった?
とか
尚子さんは
お父さんに
色々と聞くはずだ。
それにより
僕が本当は
異性愛者であることを
尚子さんは知ることになる。
そんなことは
僕は十分に想定している。
それを覚悟で
尚子さんのお父さんと
僕は話してみたいんだ。
おそらく
お父さんは
これまで聞いた
尚子さんの話で
僕を苦学生と
最初は信じていて
会話を始めるだろう。




