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その日を
きっかけにして
僕は松山さんとは
2ヶ月か3ヶ月に
一度くらいのペースで
会うようになった。
ただ
弁護士法人勤務の
イソ弁というのは
薄給の割に忙しいようだ。
どこかで
待ち合わせて
ランチを共にしたりとか
長くは話せなかった。
さらには
僕が13歳の時
約束していた旅行も
なかなか行けなかった。
やはり
学生の僕と違い
社会人になると
長期休暇は取れないようだ。
それでも
しばらく
会わない時など
夜に電話とか
メールとかで
お互いの近況は
伝え合っている。
松山さんとの
接点は切らしたくないと
僕は考えている。
できることなら
どちらかが死ぬまで
付き合いを続けたい。
よく考えると
一生の付き合いが
できるような人は
僕には数人しかいないんだ。
思い付くのは
中学時代からの
大親友である
小沢君と野村君。