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正直に言うと
僕も、もっと
彼と話したかった。
彼とは妙に
波長が合うし
話していて勉強になる。
彼の知識量、情報量は
驚くほどのキャパがあった。
おそらく
僕の学校の教師より
はるかに上であろう。
さすが
秀才の京大生!
と
会話していると
僕は何度も感心した。
とはいえ
待合室で泊まるのは
少し抵抗あった。
夜になると
少し寒いけど
僕の毛布を貸してあげるから!
と
彼は自分の
大きなリュックを指差す。
おそらく
リュックの中に
毛布が入っているんだろう。
どうやら
貧乏旅行中の
彼の野宿のための
必須アイテムらしい。
どうやら
僕が遠慮していると
彼は思ったようだ。
今日は君には
お菓子とかジュースを
ご馳走になったからね!
そのお返しだから
遠慮しなくていいよ!
と
彼は僕に言ってくれた。