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午後7時過ぎ
電車は終点まで
5分ほどになった。
ところで
君は今夜
どこで泊まるんだい?
よかったら
僕と一緒に
駅の待合室で泊まろうよ!
と
彼が僕に勧めてきた。
どうやら
会話が楽しくて
彼は僕と、もっと
話したいようだ。
今夜の宿は
僕は決めてなかった。
というか
お金はあっても
泊まるところには
新幹線に乗って
移動していた時から
頭を悩ませていた。
僕の計画は
犯行後に遠方に
飛ぶところまでだった。
なので
その後の宿泊先まで
考えてなかったんだ。
というか
慎重派の僕としては
これは失態といえる。
とにかく
僕は犯行を
成功させることで
頭が一杯であったので
遠方に行った
後のことまでは
考える余裕は無かった。
お金があれば
何とかなるだろうと
楽観していたともいえる。