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よく見ると
貴島だけは
口から泡を吹いて
意識を失っている。
鬼頭と間瀬も
あまりの激痛に
失神寸前のようだ。
とにかく
早く救急車を呼ばないと!
ただ
救急車を呼ぶのは
最初から決めていた。
僕は最初から
こいつら3人を
殺すつもりはなかった。
だから
計画通りといえるが
やり過ぎたために
一刻を争うだろう。
僕は最寄りの
公衆電話に走る。
持ち物である
催涙スプレー、スタンガン
つるはし、小さなリュックは
全て置いておくことにする。
これから
僕は遠方に行くが
警察の目を眩まそうとは
全く思っていない。
つまりは
自分の犯行を
隠すつもりは、ない。
なので
犯行凶器の証拠隠滅は
僕は最初から考えてない。
というか
鬼頭と間瀬は
まだ意識あるから
どのみち
すぐに僕の犯行は
明らかになるだろう。