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僕だって
はたして
自分は将来
2人に恩返しできるだろうか?
と
感じていた。
しかし
35歳になって
2人と会うときには
僕は実際に
彼らの分まで
払うようにしている。
現在の僕は
ありがたいことに
そんな身分になれたんだ。
それも
中一の頃からの
大親友である
小沢君と野村君のおかげだ。
2人こそ
僕の人生の
大恩人である。
ただ
2人の方も
僕のことを
人生の恩人と思っている。
2人が僕に
そんなふうに
思ってくれるのは
あの事件であろう。
僕の起こした
あの事件のおかげで
2人とも引きこもりから
脱出できたといえる。
小沢君と野村君との
楽しい学校生活は
中2になってから
一転してしまった。
中2になってから
僕たち3人には
地獄のような凄惨な
学校生活が待っていた。




