ざる蕎麦にたまに付いてくるアレが大好きだった件
※武頼庵様主催『夏の○○が好きだった!!』企画参加作品です
暴力的に暑い日が続きますね。
皆様も、冷たい麺で食事を済ますことが増えているんじゃないでしょうか。
ざる蕎麦やざるうどん、素麺や冷やし中華など──最近は『ざるラーメン』なんてのもありますね。
我が家で夏場に一番多いのはざる蕎麦です。
付けツユはだいたい2種類用意します。ひとつは普通のツユにワサビとネギ。もうひとつは変則ダレ。麺ツユにラー油と胡椒、ゴマとネギを入れたりします。
後は刻み海苔くらい用意すればいいんですから、楽なもんです。
でも、以前はここにもうひとつ、極めて重要なアイテムが加わっていました。
外食でざる蕎麦をいただく時、店によってたまに付いてくることがあるアレ。──そう、『ウズラの卵』です。
夫婦そろって大好きだったので、我が家では必須アイテムだったのです。
生のウズラ卵は、だいたい1パック10個入りで売っています。ざる蕎麦以外では、納豆1パックにちょうど1個がいい量です。
ただ、あれを実際に買ってみた方にはおわかりだと思いますが、意外に割るのが難しいんですよね。
殻が薄いので、何かにぶつければ即グシャりです。爪を立てて割るのがいいそうなんですが、爪を短く斬りがちな自分には難しいです。
そう言うわけで、割る手間がかかるので、せいぜい蕎麦1食につき1・2個を食べるくらいだったのです。──最初のうちはね。
そんなある日。駅の立ち食い蕎麦屋でざる蕎麦を頼んだ時に、ウズラ卵の上1/5くらいのところでスパっと切られた状態で出てきました。
え、これってどうやってやるの⁉
次の機会に、調理のおばちゃんの手元をじっくり観察して、そして何やらハサミのようなもので開けているらしいとわかったのです。
それからキッチン雑貨のお店を探して回りました。今のように検索ですぐ調べられたり、ネット通販で取り寄せられるような時代じゃなかったですし。
そして、ようやくゲットしました、『うずら卵カッター』!
いやー、まさに『捗る』というやつです。
ほぼワンタッチでウズラ卵が綺麗に開けられるんですから。
1回に使う卵が1個から2個に、さらに3個と増え──。
気が付くと、1食でふたりで1パック10個を空にすることもあって、『さすがにもうちょっと自重しようか』となりましたが。
ちなみに、今我が家の食卓に生のウズラ卵が出ることはありません。飲んでいる薬の関係で、嫁が生の卵NGになっちゃったんですよ。
自分ひとりだけで食べるのも忍びないですしねぇ。
というわけで、『ざる蕎麦のツユにウズラ卵を入れるのが大好きだ』という気持ちはずっと封印しています。
もちろん、外食の時に出てきたらありがたくいただきますし、おでんの時にうずら卵入りの練り物はマストですけどね。
最後にちょっとエールを。
小学校の給食でウズラ卵の水煮をのどに詰まらせて死んだ事故があり、学校給食からウズラ卵をなくそうという動きがあるそうです。
あれ、別にウズラ卵が悪いわけじゃないと思うんですよね。
これまでそんな事故はなかったわけですし、よく噛んで食べれば何の問題もないですし。
これで『給食からウズラ卵を外せ!』は、さすがに過剰反応な気がします。
ウズラ卵は、同じ重量の鶏卵と比べてもビタミンやミネラルも豊富で、成長期の子供に適した優良食材です。
ウズラ農家さんはかなり減ってしまって、今では全国で30軒もありません。これ以上ウズラ農家さんが苦境に陥ったり廃業に追い込まれたりしないよう、切に望みます。
頑張れ、ウズラ農家の皆さん!