くじらとたんぽぽ
みんなのまちの ちょっとちかくに あるたんぼ。
さらさらと ながれるみずの そのまわり。
そんなところに きれいなおはなが あるのです。
きれいな きいろの たんぽぽが。
きれいで ふわふわの わたげが。
ちょっぴりかおを だしています。
ほら あなたも でかけてみましょう。
ちかくに たんぼがなくっても。
めのまえに たんぼがあったとしても。
だいじょうぶ。
いっしょに たんぽぽを みにいきましょう。
いまがよるでも だいじょうぶ。
つかれていても だいじょうぶ。
たんぼがなくても だいじょうぶ。
たんぽぽがなくても だいじょうぶ。
いっしょに あそびにいきましょう。
まずは ちょっとだけ おとをけして。
それで ゆっくり ゆっくり。
あのひに ゆっくり もどってみましょう。
いまは おひるです。
あさでも よるでも おひるです。
いまは はるです。
なつでも あきでも ふゆでもなくて
やっぱり はるです。
ぜんぜん はだざむくなんて ありません。
ぽかぽか ようきで ちょうどいいよ。
・・・。
ほら かおをあげてみて。
あおぞらが みえてきたよ。
おそらのうみには くじらみたいな おおきなくもが
いくつも いくつも およいでいるよ。
ゆっくり ゆっくり のんびりと
おそらのくじらは およいでて。
うみのしたには たんぼがあって。
きみどりいろの いねがたくさん。
たんぼのあいだの とおりみち
いねのちかくまで いってみよう。
そうだ。
たんぼのあいだに ねころんじゃおう。
ほら きにせずに あおむけになって。
きこえてくるよ たんぼのかたわら
さらさらとながれる みずのおと。
どろんこになるのも きにしないでいいんだよ。
ねっころがって てをひろげて。
おそらのうみを じーっと ながめてみよう。
・・・。
ぽかぽかして きもちいいね。
・・・。
かぜも きもちいいね。
・・・。
あっ。
わたげが とんでいくよ。
どこまでも どこまでも たかくとんで。
くじらとたんぽぽ。
いっしょになって たのしそうに およいでるね。
・・・。
いつまでも こうやって ながめていたいね。