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異世界無双のフローチャート

作者: 紅葉 紅羽

最速の異世界転生方法、あるんだとしたら見てみたいですよね。……きっと彼も、それを知りたかったのだと思います。

 異世界転生からの無双、そしてハーレムを築くまでのRTA、はっじまーるよー。


 ということでどうもこんにちは、当方冴えない一般男性です。名前は――いらないか、どうせすぐ捨てるものだし。


 そんな名乗りはさておいて、このRTAは異世界転生して無双、そして数多のヒロインに囲まれて幸せな生活を送るまでの最速記録を目指すレギュレーションとなります。もちろんバグ利用やTASなんかも全部なし、一発限りの正攻法でチャレンジ――なんて言ったら、異世界転生なんて現象自体がバグみたいなものだから何とも言えないんですけど。


 また、少し曖昧な『無双』と『ハーレム』の定義ですが、本RTAにおいて無双とは『転生した世界で最も強いとされる存在を撃破すること』、ハーレムとは『同時に六人以上の異性から好意を向けられ、同じ家や拠点で生活を共にすること』とします。ここいらの定義は人それぞれですから、好み次第で走るレギュレーション自体を変えてみるのもおすすめですね。


 実際に走る前に、まずはフローチャートだけ解説しましょう。


 まず、神に見初められて転生するところからですね。といっても、この時に意識しておくのは二つだけです。転生特典に何を選択するか、そして初めて目覚める場所をどこにするか。これを意識しておくだけで、クリアまでのタイムは大きく縮まることになりますから。


 あとたまに転生特典をくれない鬼畜な神様もいるにはいるんですが、それを引くかどうかに関してはもう運ゲーです。そうなってしまったらRTAは諦めて、異世界で強く生きてください。貴方の失敗を責める人は誰もいません。異世界とはいい場所ですね。


 どうしようもない運ゲーに関してはさておいて、転生特典の選択肢としておすすめなのは武具や魔力に関連するものですね。例えば魔剣とか、例えば無限の魔力とか、そういう直接的に強くなれるやつがなんだかんだ一番強いです。シンプルイズベストとはこのことか。


 一部界隈では魅了能力を得てハーレムを最速で駆け抜けるという選択肢も研究されているようですが、自分の周りに実力のある異性がいなかった場合無双までの道筋が少し遅くなるので運要素が強いというのが今のところの感想です。少なくとも私は採用しないというのが結論ですね。


 そしてもう一つ、転生場所の指定は非常に重要です。王都などの大きな都市に飛ばしてもらうのがテンプレではありますが、あえて危険地帯においてもらうことでそこを通りがかった見回りの戦士などに拾ってもらうというルートもあるにはあるようです。まあここはぶっちゃけ好みって言ったらそれまでなんですが、一応私のフローチャートですからね。ここは王都を選択させてもらいましょう。


 さて、今回のルートでは私は無限の魔力を授かって王都に転生、そして冒険者として成り上がることを目標とします。無限の魔力を使用した戦闘は派手なものになりますし、評判も勝手についてきますからね。そうなれば自然と異性と関わることも多くなるので一石二鳥というわけです。


 ぶっちゃけ最初を乗り越えてしまえば、あとはどれだけ効率よく受ける仕事を選べるか、評判を伸ばせるかという勝負ですね。そこは運も絡んでくるのである程度はお祈りですが、PSで回避できるところもあるのでそこは頑張っていきたいところ。


 あとは稼いだ金で大きな豪邸を買って、旅の途中で出会った仲間たちを勧誘したら1タイマーストップは目前です。当然その後も異世界生活は続きますが、そこまで軌道に乗ってしまえばもう苦労することはないでしょうからね。


 さて、今回のフローチャートはこんなところです。シミュレーションは完璧、あとはしっかりと実行するだけ。……さあ、前置きはここまでにしましょうか。


 本レギュレーションの最速記録は三か月と一日、十四時間二十六分五十一秒。これを超えて後世に名を残せるよう、頑張っていきましょう。それでは――


「……さようなら、クソみたいな今世」


――法令順守で道路を走るトラックの目の前にふらりと身を投げ出して、タイマースタートです。

――彼のRTAがうまくいったかどうかは、一視聴者である僕たちからしたら知りえないお話――

 ということでどうも、紅葉(もみじば) 紅羽(くれは)です。衝動的に書きたくなった短編シリーズ、第三弾をお送りいたしました。

 この作品、書くまではよかったんですけどジャンルが本当に不明瞭なんですよね……ファンタジーというにはその世界観に突入する前に終わるし、かといって何のファンタジー要素もないかといえばウソになるし。とりあえずローファンということにしておきましたが、いいカテゴライズがあったら感想等で教えていただければ幸いでございます。

 あと、RTAに関して少し知識不足な点があるかもしれませんが、そこは現実に絶望した男が描いた幻想なのでどうかご容赦をば。最初はチートも禁止とか言ってたんですけど、明らかに能力を得るのはチートの類なので消しておきました。南無。

 こういうちょっとブラックな作品からほのぼのな作品までいろいろ書いておりますので、もしよければほかの作品も覗いていっていただけるととても喜びます! 現在二つの作品を毎日投稿中です!

――では、また別の作品でお会いしましょう!

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