第40話 ぷかぷか孤島とスライムの里
20000pv達成しました! ありがとうございます!
あと今回かなり長くなっています。一旦切ろうか迷ったんですが1話で繋げちゃいました。
ギルドカードに記載してあった内容は名前、職業、レベル、スキルの4つだ。
名前:ハル
職業:聖女、魔女、ヴァルキリー、神狼の巫女
レベル:2580
スキル:????????
うん、ツッコミどころ満載なんだけどさ。なに?俺兼業してるの?なんで?
それにさ、全部女性がなる職業なんですけど?俺男だよ?なんで?ねぇ、なんなの?教えてよ!ねぇ!!!てかスキルはなんなんだよ!ちゃんと書き出してくれよ!!
でもレベルがいっぱい上がってたのはちょっと嬉しい!最近はレベルアップの知らせも来なかったし、島が1m伸びたくらいじゃ気づきにくいほど大きくなってたからなぁ。結構びっくりだ。海竜との戦闘が大きかったのかな?
「ご主人様のご職業はなんでしたか?」
シャルルがワクワクした表情で尋ねてくる。後ろにいる半蔵やヤミ、そしてギルドのメンバーもめちゃくちゃ期待してる。
やべぇ、なんとか嘘を通さないと、、、
「嘘はいけませんよ、ご主人様」
ぎにゃーーー!バレてらぁ!無理っ!こんなの言えねぇって!
「ちょいと失礼」
ぬわっ!半蔵が俺のギルドカード盗みやがった!さすがNINJA!汚いっ!
「むっ、これは、、、確かに良くないでござるな」
「でしょ?だから返して!」
「隠しておくのは良くないという意味でござる!」
「裏切りものめぇぇぇぇぇーーー!」
「すまぬ、拙者もシャルルどのにはかなわぬ故致し方ない。犠牲となってくだされ」
そういって半蔵はシャルルにギルドカードを手渡す。
「ふむ、なるほど。これは確かに見せたくはありませんね。何しろニートですし」
「えっ?」
俺ニートだったの?いや、確かに浪人生だからニートとも言えるかもしれないけど。
俺がニートだと聞いてギルドのメンバーはすごく落胆している。リタ以外。
「ニート、いいじゃないですか!ハル様はまだ真っ白なんです!無限の可能性があるってことですよ!!」
うーん、このポジティブさ凄いな。見習いたくはないけど。
でもそれを聞いてギルドメンバーはなぜか喜んでる。「流石聖女だ!」とかなんとか。
いや、ニートってそんな大層なもんじゃないからね?ほんとやめてよ?その噂撒き散らさないでよ?ニートの聖女ってなんなの?わけわかめじゃん!
「でも、流石に職業がそれだと難しい依頼は無理だと思うので今日はスライムの里にでも行ってみてはいかがでしょうか?
あの里のスライムはとっても弱いですし、新人が魔物を倒すことになれるためにぴったしの場所なんですよ!」
そういってリタは1枚の紙を俺に手渡す。そこにはスライム討伐の依頼の内容が書いてあり、横にはスライムの絵が5つ書いてあってそれにバッテンされている。その横にイコールで繋いであり、なんか布みたいな絵がまた5つ、その横にマルが1こ書いてあった。
スライム討伐
スライムを倒したあとに取れる粘膜を5匹分集めてきて欲しい。また、粘液も確保できれば追加で報酬を出す。
報酬:1シルバ、粘液100ccにつき50ブロン
100ブロンってどのくらいなんだろう、流石に100円ぐらいの価値ってことはないよな?
「1スチル10ブロン、100ブロン1シルバ、1000シルバ1ゴルド、1000ゴルド1プラン、1000プラン1ダインと言う価値になっています100ブロンだと1000円ぐらいの価値ですね。
あとスチルは鉄貨、ブロンは銅貨、シルバは銀貨、ゴルドは金貨、プランは白金貨、ダインらミスリル貨となっております」
そういうもんなのか。そういやこの世界の識字率とかどうなってるんだろ。計算とかみんな出来るんだろうか。多分絵が書いてあるのも字が読めない人用だろうしあんまり良くない感じかな?
「わ、分かりました、、、これ受けます」
「はい、では受注しました!頑張ってきてくださいね!」
そういってリタさんは俺たちのことをギルドの外まで送り出してくれた。
「で、スライムの里ってどこ?」
「はぁ、やっぱり知りませんでしたか。しょうがないですね。着いてきてください」
俺たちはギルドの建物を左手にずんずんと通りを進んでいく。するととある門の前にたどり着いた。そこには鉄の鎧を着て長い槍をもった兵士がいた。
「スライムの森まで。ギルドカードはこちらです」
そういってシャルルが自分のギルドカードを兵士に見せる。
「よし、分かった。通ってよし。お前らは新人みたいだな!頑張れよ!」
そういうと兵士が合図をする。すると門がギギギと言う音を立てながら開いた。そこには舗装されてはいて、二股に別れた道が続いていた。
「スライムの里はこっちですね」
そういってシャルルは左の道に進む。
その道を数分歩くとそこには青や赤やオレンジ色をした沢山のドッロドロの物体がねちゃねちゃと動き回っていた。冒険者の姿はどこにもない。
「きもちわるっ!!」
「そうで、、、ござるな。流石に拙者も吐き気を催し、、、おろろろろろろ」
おい!半蔵吐くなっ!
「冗談でござるよ!」
「ヤミ、帰りたい」
「ヤミ、グチグチ言わない。あなたはギルドの中でもほとんどなにもしていなかったではありませんか」
「むー、、、しょうがない。私もやる」
えーー、マジかよ、、、こんな気持ち悪いのと戦いたくねぇよ、、、
でもやらないといけないよね、じゃないと怒られそうだもんね。やるよ、仕方ないからやってやんよぉ!
俺は指輪に魔力を通して青白い爪を生やす。
俺は足元にいるスライムを観察する。赤色でドロッドロな体の中に玉のようなものが入っている。
「ていっ!」
俺はその玉目掛けて突きを繰り出す。すると玉は呆気なく壊れてスライムの体はみるみるうちに萎んで拳大の大きさになる。
俺はスライムの死骸を拾って鑑定する。
スライムの粘膜:スライムを倒すと必ず取れる。意外と使い道は多い。
へー、こんなんでお金が貰えるんだ!楽だな!俺はスライムをバッサバッサと切り倒していく。そんな俺の頭の中には粘液のことなどなかった。
俺が20匹ほどスライムを真っ二つにして保管庫にしまったところで少し変なスライムを発見した。
他のスライムは液状でドロドロなのに、そのスライムだけグミのようにしっかりと形を保っていてなおかつ黒い小さなクリクリお目目があった。色はもちろん真っ青だ。
「か、かわいい!」
俺はそのスライムにすぐさま駆け寄ってつついてみる。
ぷるん、ぷるん、ぷるん、
抵抗は全くなし、ちょっとだけヒヤッとしてて感触はグミとゼリーの間ぐらいの絶妙なきもちい良さだ。
「契約したい!シャルルー!シャルルー!」
俺がシャルルを大声で呼ぶとシャルルはスライムを素手で掴んで粘液を瓶に絞って詰めながらこちらにやってきた。めちゃくちゃグロい。
「なんなんですか?ってそのスライムどうしたんですか?」
「この子と契約したいんだけどどうしたらいいの?」
「はぁ、ご主人様は物好きですねぇ。たしかそのスキルはヤミが持っていたはずです。ヤミ!ちょっと来てください」
今度はシャルルがヤミを呼ぶ。ヤミもシャルルと同じようにスライムを絞りながらこちらへ歩いてきた。
「なに?ヤミ出来ること少ない」
「ご主人様があのスライムと契約したいようです。契約のスキルを使って契約を結んであげてください」
「わかった。でも主にはスフィアがいる。スフィアの許可も得た方がいい」
確かにスーちゃんが嫌がるかもしれないもんな。それは俺も避けたいからスーちゃんに1回合わせるのが無難かもしれない。
「スーちゃーん!おいでーー!」
俺がスーちゃんを呼ぶとスーちゃんは口をベッタベタにした状態でやってきた。
「あっ、スーちゃんダメだろ!こんな汚いもの食べちゃ!」
「くぅーん.........」
俺に怒られてすっかり落ち込んでしまったスーちゃん。
「ご主人様、スーちゃんはもともと魔物を食べる種族です。最近は生きた魔物を食べる機会がなかったので仕方が無いことだと思いますよ」
そうなのか、、、確かに島にはそんな魔物いないもんな。みんな意志をもって仲間意識みたいなのが芽生えているみたいだったし。
「そうなのか、悪かったなスーちゃん」
俺はスーちゃんを撫で撫でしながら謝る。
「わふぅ、、、わんわん!」
スーちゃんの鳴き声を聞いて抱いていたスライムがプルプル震え出す。あれ?怖かったのかな?
「スーちゃんはいいよって言ってる。ついでにそのスライムに挨拶してた、スライムもそれに応えてたみたい」
なんでヤミは2人と話せるの?俺も話したい!
「つまり契約してもいいってこと?」
「うん、じゃあ早速契約する?」
おぉ!やったぁ!
「おう!」
俺が返事をするとヤミはスライムに向かって黄色い球体を近づける。スライムは自分の体の1部を伸ばし、触手みたいにしてその球体に触れる。
「主、この球体に触れて」
言われるがまま俺は球体に触れる。するとそれはいきなり発光して、どんどん俺の中に取り込まれていく。
そして、その全てが取り込まれたあとヤミは口を開いた。
「これで契約終了。スライムとの契約が終わった。叡智で鑑定してみて」
言われた通りに鑑定してみる。
名前:幼獣ルプル
レベル:1
スキル:溶解、触手攻撃、分裂、交信
主:ハル
「主の場所がハルになってたら成功」
「おおっ!なってる!なってるよ!やったぁ!」
「良かったですね。それじゃあもう十分スライムを狩りましたので帰りましょうか」
「おう、そうだな!」
「あ、あとご主人様。外では出来るだけ女の子の振りをしておいてください。その方がいろいろ都合がいいので」
「う、うん?わかったよ」
そうして3人と2匹は仲良く帰るのであった。
「ちょ!拙者を忘れないででござるぅ!」
ちゃんと4人と2匹で帰りましたとさ。
「おかえりなさい!どうしでしたか!って、え?ハル様?頭の上に乗せているのは?」
俺達はギルドに帰ってきていた。ギルド内は前に訪れた時よりも冒険者の人数が増えていて、かなりわちゃわちゃしている。きっとみんなも達成した依頼の報告なのだろう。
幸いまだ聖女の噂は流れていないようでおれ達がギルドに入ってもそこまで注目されることはなかった。
「スライムのるーちゃんだよ?」
そう、俺はルプルにはスーちゃんとお揃いのるーちゃんと言う名前をつけたのだ!正直スライムがどうかは謎に包まれている。
『るーちゃんはるーちゃんだよ?』
そしてこのるーちゃん!交信というスキルで俺とスーちゃんとだけ会話が出来るのだっ!!!やったぁ!ちなみにルーちゃんによればスーちゃんも頑張って交信のスキルを得ようとしてるらしい。頑張って取れるもんなの?でも頑張れ!
「はぁ、スライムとも契約したんですね。正直スライムとテイムした人は見たことないのでとても楽しみです!」
リタはそう言ってくれたが隣で聞き耳を立てていた受付嬢は若干呆れ気味だった。
「ではスライムの粘膜と粘液をお願いします」
「はい!」
俺はみんなから預かっていた粘液と粘膜を保管庫から出す。
「うわぁぁぁぁっ!ちょっと!これどこから出したんですか?」
「ん?保管庫」
「保管庫?あー、アイテムボックスのことですか!それにしても凄いですね!そのスキルを持っている人は1000人に1人と言われているんですよ!流石!聖女様は違いますね!
それよりもこれ、多すぎません?とくに粘液!どうやってこんなに集めたんですか?これ200匹分ぐらいの量がありますよ!」
「それには拙者がお答えいたそう!」
いきなり半蔵が横入りして語り出す。まぁ、これ集めたのほとんど半蔵だしおまかせするか。
「実はほとんど何もしていないんでござるよ。ただ、そこのスフィア殿は器用に核だけを食べるでござるからそれの残りを回収しただけでござる!」
えっ?そうだったの?
「いやー、拙者の早業を駆使してもスフィア殿のスライムを倒すスピードについていけなかったでござる!流石スフィアどのでござるな!」
「へぇー!流石聖女さまの契約魔獣なだけありますね!」
「わんわん!!」
褒めまくる身内。呆れの色が濃くなる隣の受付嬢。俺はどうすればいいのだろう。
「それでは今から報酬の確認を致しますので少々お待ちを」
そういってリタさんは素材をもってカウンターの奥へと戻って行った。カウンターへと帰ってきたのは数分後のことであった。
「スライムの粘膜245枚、粘液3000ccでしたので報酬は260シルバになります!どうぞお確かめ下さい!」
そういってリタさんは小さな麻袋を俺に渡してくる。俺がそれを鑑定してみると確かに麻袋:260枚のシルバ硬貨入りとなったいたので間違いないだろう。
「あ、あありがとうございます」
「いえいえ、それではまた来てくださいね」
俺達はそのまま宿に帰ることにした。
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