第24話 ぷかぷか孤島と勝利の宴
今回は少し文章を短めに区切ってます。読みにくければ直します。
「おお!!ムガルよ!!」
「なんとっ!お前は海竜ではないか!!!」
ずんぐりむっくりのオッサンと白い髭をたっぷりとたくわえた老人のハグなどどこに需要があるのだろうか。
「それにしてもお主はどうしてここにきたんじゃ?」
「それがちーっと面倒なことに巻き込まれての。そこの小娘にボコボコにされてしまったのじゃよ。」
「お前も馬鹿だなぁ!お前ごときがアイツに勝てるわけがないじゃろ!」
2人はガハハと笑いながら再会を楽しんでいる。でも、俺をバケモノみたいに扱うのやめてくんない?あと俺の中身は男だから!
「マスター、どうして海竜がここに来たのでしょうか?」
ディアンヌが少し困惑した顔で聞いてくる。ルージュもその横で難しい顔をしている。
そう、もともと海竜はここに連れてくる予定はなかったのだ。出来れば殺さずに撃退。無理そうならば殺害とこの島に生きている海竜が来るようなイメージは2人には全くなかった。
実際俺も海竜と喋るまではそのつもりでいた。でも、海竜が言葉を使った瞬間俺の中で殺すことは不可能になっていた。なので撃退ぐらいに考えていたのだが、色々話を聞いていくうちに連れてきてしまった。というのが事の顛末だ。
「それにしてもマスターは素直すぎますね。もしその話が嘘でこの島を荒らし出したらどうするつもりだったんですか?」
「あっ、、、」
「はぁ、ご主人様のそういう所も可愛いのですがもう少し危機感というものを持ってもらわないと私たちとしては気が気出ないんです。」
「すみません、、、」
確かにそうだ。海竜がムガルの話をしたのは俺達がムガルの名前を出したからだし、いくらでも嘘はつけたからな。反省。
俺が怒られてショボーンとしているとアイネとディースが励ましてくれる。
「ハルさんの気持ち分かりますよ!!私もその立場に立ってたらそうしちゃうと思いますし!」
「そうです!ハルさんのいい所は料理が美味しいところです!」
ごめん、ディースは励ましてくれてなかったわ。というより断食がキツすぎてご飯のことしか考えてなさそうだな。ふぅ、今日はいつもの2倍ぐらいの量が必要になりそうだな。
「アイネ、こいつを甘やかしちゃダメよ。そんなことしたら確実にアイネに依存しだして、迷惑かけられるわよ?」
リーフィアのそんな心無い言葉を真に受けアイネはこちらを睨んでくる。
「ならないからね?そんなことにはならないからね?少なくとも子供に依存なんてしないから!」
するとアイネは少しだけむくれて反論してくる。
「子供子供ってなんなんですか!!私は子供じゃありません!!」
うんうん、子供ってそういう時期あるよね。どうしても子供に見られたくない!大人とおんなじことがしたい!って思う年頃。アイネもそれかな?ここは微笑みを返しておこう。
「なんですか!その妙に甘ったるい笑みは!大体私の方が歳上なんですよ?私はもう30歳ですし、ドワーフの子たちはみんな70歳超えてるんですよ!」
な!なんだって!?アイネが三十路?ドワーフ幼女が還暦??うっそだろ?
「なに?あんた知らずに接してきてたわけ?私はてっきり島の主という権力振り回して子供達に色々やらせてるのかと思ってたわ。」
リーフィアの中での俺、クソすぎじゃない?どうやったらこんなに嫌われるの?ちょっと悲しいです。
「というわけでこれからは私がお姉ちゃんです!ハルちゃんはこれからアイネお姉ちゃん達に頼って下さいね!」
うん、でも精神は完全に子供だな。これからも同じ対応でやっていってたまーに手伝いをお願いするぐらいでいいと思う。
「のう!ハルよ!今日は宴会じゃ!!最近出来た酒もあるし今夜は飲むぞ!!」
「はぁ、まぁ仕方ないか。」
「「「うおおおおおおぉぉぉぉ!!!」」」
ドワーフのおっさん達と海竜の野太い声が島中に響き渡る。それをやれやれという感じで見ているドワーフの女性陣。
実はこのドワーフの女性陣には最近料理を手伝ってもらっている。全員手先が器用で包丁裁きなどは確実に俺より上手いのであとは味付けなどを教えるのみだ。
ただ、これが上手くいかない。今まで調味料は塩しかなかったらしく、何になにを入れればいいのかということが全く分からないらしい。
自分の好きなように料理を作らせてみた時、お肉を醤油1本とお酢1本で煮だしたのには頭を抱えた。どうやらドワーフ達の頭の中には水で薄めるという概念がなかったらしい。
「水で薄めたら絶対味薄くなるだろ!!」
「いいんだよ!!濃すぎるだろ!」
「???」
というやり取りが何度も続いたが自分の作った料理を食べると俺の言っている意味がようやく分かったらしく、素直に従い始めた。ちなみにドワーフ達の作った食事はなにをくっても死ぬことはない神と精霊チームが完食しました。死ぬかと思った。
今日の献立は白ご飯にお刺身盛り合わせ、きんぴらごぼうにほうれん草のおひたし、冷奴、後は塩ベースのお鍋だ。鍋の主役はディース達の取ってきたタラ。そこに大根とか水菜とかしめじとか色々入っている。俺の好みの問題でしらたきは入っていない。
「おぉ!これは美味いのぉ!特にこのなんじゃ?シャキシャキとした葉は!こんなもの海中にはないぞ!?」
「それは水菜じゃ水菜!ここの野菜は不思議と美味くてのぉ。普通のもんなら鍋に入れるとしなしなになっちまうわい。」
「ほぉ!なんとも面白い島なのじゃのぉ。わしも住もうかの?」
「おう!住んでけ住んでけ!その代わりなにか対価を払わにゃならんぞ!」
「ほう!それならわしは海中の魔物などを取ってこようかのう。流石にあの船ではシーサーペントなどは取ってこれんじゃろう?シーサーペントがあればお前さんの仕事も捗るじゃろ?肉も美味いしの。」
「おぉ!それはいいのう!決まりじゃ!今日からお前もワシらの仲間じゃ!」
「「ガハハハハハ!」」
ねぇ、俺の許可は?まぁ、いいけどさ。それよりドワーフさん達、日本酒の飲み方間違ってない?そのお酒少なくともジョッキに入れてがぶがぶ飲むものじゃないと思うんだけど?その飲み方するならビールの方が美味しいと思うんだけど?
「しかし、この酒ちーと辛すぎるのぉ。」
「そうか?ドワーフのワシらからしたらそうでもないがのぉ?」
うーん、せっかくの宴だしどうにかしてやりたい。確か熱燗にするとお酒に丸みが出るとかなんとか聞いたことがある。あとお刺身には熱燗な気がする。
「任せてください!マスター!」
やっぱりディアンヌは仕事が速くていいね!まぁ、俺も作れるんだけどめんどくさいからディアンヌに任せよう。
「おぉ!美味いぞ!こんな飲み方があったなんてのぉ!」
「温かい酒なんぞ初めて飲んだが酒の香りがより引き立ち、丸みが出てよいの。この魚にもあう。」
その後ディアンヌは熱燗作り、俺は何故かドワーフと飲み比べをして酔っ払っているルージュとリーフィアの介抱をするハメになった。毒は効かずとも酒には酔うらしい。
「ご主人様ぁ!チューしましょ!チューーー!」
「あぁ!うぜぇ!とっとと寝ろ!」
「だんなさまぁぁぁ!どうしでぇ!どうじでわだしに構っでぐれないのぉぉぉぉ!」
「旦那って誰だよ!初めて聞いたわ!あぁぁぁぁ!泣くな!うざったるい!」
すぴーすぴー
寝るの早いな!!
「だんなさまぁぁぁぁぁぁ……zzz」
お前もか!
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この話、書いてる時とっても楽しかったです!
それだけです。




