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飽きない日々を求めて ~異世界で最強になってみた~  作者: 夢幻
7章 僕は世界を知る(ノーゼン~)
78/89

願いのために

もう疲れた…。寝る…。


※詠唱を変更しました。

 ユウとは幼稚園の頃からの付き合いだった。


 年中になり、僕は新しい幼稚園に入園することになった。そこで、みんなの前で自己紹介をすることになり、好きなものは刀です、と言った。この頃から僕はおかしかったと思う。灰色の眼も理由の一つで、僕はあまり好意的な視線を感じなかったのは覚えている。その後質問タイムが設けられたのだが、こんな不気味な奴に関わろうとしないのは目に見えてる。だからなんとなく横を見ていた時に、ユウからの質問が来た。


「刀は両刃じゃないから扱いずらい。ショートソードの方がよっぽどいい」

「……………………はっ?」


 僕は理解できなかった。日本人だから刀が好きという感情は至極普通なものだと僕は思う。だけど、いきなり好みじゃなくて機能性を説いてくるやつなんて普通いるか? しかもまだ幼稚園児だぞ? 僕もその頃はまだ人間が出来ていなかったのでユウとちょっとした口論になった。僕らが先生に引きはがされることでその口論は幕を閉じた。といってもやれここが良いだの、ここが駄目だのを言い合っていただけだったのだが。この頃からマニア同士の会話をしていた僕ら。…………うん、今更思えばキモイな。


 それから、僕らは二人で一緒にいるようになった。ユウも少しここでは浮いていた存在だったらしく、浮いている同士仲よくしようってわけだ。まあ、と言っても幼稚園児らしくサッカーしたりバスケしたりと運動してただけだけど。ただ、一番有意義だったのがやっぱり剣についての会話だった。僕もあの一日以来、いろんなことを調べ、興味を惹かれていった。そういったことを話し合うのが案外楽しかった。…………そういえば、これが幼稚園での唯一の思い出だったな。他はあまり思い出せねえや。




 小学生になり、僕は相変わらず浮いていた。どこであろうとも眼に関してのことが付きまとうのでもう知らんぷりをしていた。ユウは、みんなと関わりあう術を手に入れたらしく、僕といる時間が短くなった。と言っても一日に一度は必ず僕のところにやってきたが。


 その頃だったな。ミキに出会ったのは。

 あいつは、小学校のアイドルみたいな感じだった。簡単に言えば友達が沢山いて、ものすごくモテた。僕があんまり関わりたくない部類の人だった。いつも笑顔で元気で、その天真爛漫なところがみんなを引き付けていたのだと思う。同じクラスだったが僕には興味なかったため、いつも教室で本を読んでいた。


 そんな彼女はある日、僕に声をかけてきた。「何の本読んでるの?」ていうありきたりな会話だった。僕は「デ〇ト〇ク〇スト」と素直に答え、軽くあらすじを説明した。彼女は興味を持ったらしく、図書室へ駆け出して行った。数秒後に「廊下を走るなー!」「す、すみませーん」って声が聞こえたが気にしないことにした。………そういえば、この時が小学校に来てから一番長くユウ以外と話したと思う。


 次の日、ミキが来て他に面白いのないか訊いてきた。どうやら一日で8巻全部読んでしまったらしい。僕はとりあえず、「禁〇〇録」と言っておいた。この歳でラノベを読む僕はほんとに異常だった。それを勧める僕にも驚きが隠せないよ…。

 とりあえず、学校にはなかったことを伝えたら「じゃあ、貸して!」と言われた。「まあ、いいか」と思って貸すのを了承した。

 家が近かったこともあり直接渡しに行き、それ以降度々(僕が)家に訪れるようになった。その頃に

違和感を感じ、相談に乗ったら僕に異様に懐くようになった。………あれはフラグだったのだろうか。




 中学校になり、ナオとレイに会った。レイは中学最初の横の席、ナオは後ろだった。僕らのクラスは何故か最初の席からくじで決めるらしく、結果そうなったのだ。ナオからやたら授業中に話しかけられレイが注意する、という日常が始まったのだった。面倒だったけどたまにはああいうのもいいなって思い、少し考えが小学生の時より緩和したのを感じた。


 ミキはその時、モテる故の嫉妬で軽くいじめられていた。違うクラスだったので直接は見ていなく、起こっているのを知った頃にはレイが話をつけていたのがびっくりだった。今考えると、僕が助けなくてよかったなと少し思ってる。心を開ける人が増えるのはいいことだしな。




 中3になり、家族とのちょっとしたいざこざがあった。血がつながってないことは少し理解してたし違和感を感じていたけど、それを僕に言わず妹には伝えられていたことには辛かった。自分の事なのに、自分をのけ者にされている気がして、僕は本当にこの人たちに受け入れられているのかわからなくなった。考えたくなくなり家を飛び出した。

 公園で軽く現実逃避していた僕に声をかけてきたあの女の子には本当に感謝しかなかった。あのおかげで心が軽くなったのだから。前向きに考えられたのだから。その後にその子を庇って車にはねられたけど、これくらいで済むなら安いもんだと思った。




 高校になり、異世界転移をし、メアと出会った。

 周りのわからない中、ダンジョンで地面が崩れみんなと別れ、ダンジョンの先を進むことで出会った。初めて会ったときはラスボスだったからな。全身甲冑であれは驚いたよ。それなりに力はあると思っていたがなすすべなく簡単に負けてしまった。その後目を覚まし、少し話し合い、自分と少し似ていると感じた。だから一緒に外へ出て楽しもう、て言った。今思えば、あれってちょっとしたプロポーズだよね?(笑)


 倒されて目を覚ますまでの間にノインと出会った。なんか、契約までしちゃったし。しかも、その契約あんま使ってないし。あれって何の意味があったんだろうね?(笑)


 国家反逆罪たぶんで逃げるように魔界にきて、ロイドとニーナと出会った。二人が物語しているところを僕らがかっさらっていった感じがしてあの時はほんとに申し訳なかった。でも、二人を助けれたので後悔はしていないし満足しているよ。




 奴隷も拾い、買い、人数も増えた。なんだかんだでみんな僕のことを考えてくれている。大切に思ってくれる。それが僕はとても嬉しかった。僕が楽しんでいることの出来る居場所。やっと見つけれた場所。失いたくない場所。僕にとって大切な、場所。


 それを失った。僕にとってのすべて。僕を変えてくれたすべて。まだ恩を返せていない。まだやりたいこともたくさんある。やってあげたいこともたくさんある。僕は、やらないといけないことがある!


 これは僕にとって、何にも変えることの出来ない大切なものだ。誰にも作れない僕らだけの『大切』だ。僕にとってのただ一つのもの。失ってはいけないもの。


 ならやることは決まっている。

 守らなくちゃ。みんなを。

 守るんだ。自分の居場所を。

 叶えるんだ。自分の夢を!

 何があっても関係ない! 歯向かうものはすべて薙ぎ払う! だってこれが――


(僕のすべてだから!)


 なら抗え! 戦え! 負けることなど許されない! 何があろうと勝利を掴め!

 僕の、いや、()の願いを貫くんだ! ならここで立ち止まるな! こんな雑魚など捻りつぶせ!


 それが俺の――――リライフ一歩目だ!


「我が瞳は紅蓮となる!―――超眼〈煌眼〉!」


 左眼に温かさが宿る。さあ、行くぜ!


「我が炎で血を染め上げる!」



 閉ざされた瞳が再び開眼する。

主人公らしく、ここら辺で覚醒してもらいます!

まあ、能力云々での成長はあまりない予定です。

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