表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
飽きない日々を求めて ~異世界で最強になってみた~  作者: 夢幻
7章 僕は世界を知る(ノーゼン~)
74/89

7人パーティー

話が進まねー…。

「移動ばっかで疲れた…。ベッドで寝たい…」

「………頼むからフラグだけは立てないでくれ」

「?」


 マリオからいただいた情報を元にアジトのあるかもしれない場所に向かっていた。え、今? 馬車の中だけど。休憩中だけど。ダンジョンは? んなもんはカット! だ。


「捨てたところ、か…。なにかあるといいんだけど…」


 今から行く場所は元・難民村だ。マリオ達が住んでいたところ盗賊に襲われ、今のところに逃げてきたというわけらしい。急なことだったらしく、大切なものを除いて日用品などは置いてきてしまっている。住み心地としても悪くはないためもしかしたら、という話だ。

 普通盗賊はそこに居座るなんてことはないため、あり得ないと思うのだがそうやって言うからには確証があったのだろう。実際、マップには多数の人の反応がある。犯罪歴をちょこっと調べたらそこらにヤバいのがうじゃうじゃいるため、間違いまなさそうだ。一番すごいのは無差別殺人3000人という経歴を持つ人だ。3000っていう数字は凄いなと思う。小さな町なら全滅している規模だ。殺人慣れしてるだろうし容赦なく殺ってくるだろう。


「―――というわけで遠慮はするなよ」

「…今更?」

「殺人は悪だが、日本人ほどの罪悪感をもつやつはこの世界にはいない。大丈夫だろ」


一応確認しただけなのにユウとロイドに返された。みんなは大丈夫なんだな…。


「じゃあ、そろそろ準備をっと―――」

「あの!」

「ん? ニーナか。どした?」

「私もやる!」

「………ん?」

「だから私も今回は参加する!」

「えっと、大丈夫か? 戦闘向けのステータスではないだろ」

「でも手伝いたい!」

「オッケーわかったわかった。でも、一応ロイドに訊いとけよ」

「? なんで?」

「なんとなくだ」

「わかった!」


 どういう心境があったのかは知らないけど手伝ってくれるのは嬉しい。ああ言ったけどニーナもそこまで低いわけじゃないしな。実際ステータスとしては



name ニーナ

age 12

female


level 26

体力 263

筋力 167

耐久 195

敏捷 306

魔法 789


称号

乙女

中級剣士

上級魔術師


スキル

短剣 レベル4

水属性 レベル6



 基本は低いが魔法だけが桁違いである。これはいいのか? はっきり言って一般冒険者からはスカウトが来るレベルだぞ。水属性は人外なわけだし。………むしろどうやってここまで上げたんだ?


「5歳くらいまで家の前でバンバン魔法撃ってたよ! それ以外はしてない!」


………もうなんでもいいよ。たとえそんな簡単にレベル上がるのが普通に考えておかしくてもいいよ。僕? 例外に決まってんだろ…。


「主よ」

………さてみんなのところに行こうかな。

「神よ!」

……………盗賊とはいえ弱いとは限らない。一応作戦くらいは立てないとな。


「………我が神の偉大さでも流布しに行ってきますとの報告をと思っていたのですが、必要なかったようですね。では、行ってきます。My Lord(我が神よ)

「やめてよ! 僕が悪かったよ! だからそんなことしに行かないで!」

「……………………………わかりました」

「その間なに!?」


 アイナは平常運行みたいだ。いつか本当に僕が神にでもされそうで怖いよ…。 


「それでなに?」

「私にもそろそろ出番を、と思いまして……………駄目でしょうか?」


 よく考えたら何もやらしてなかった。これじゃ買った意味ないよな。………うん。


「いいよ」

「ありがたき幸せ!」

「………うん、もうなんでもいいや」


 アイナはもう常時こんなんだから気にしちゃ負けだ。うん、そうだ。だからもう、考えない。


「いつもはどのスタイルで戦うんだ?」

「私は近接戦闘をしてました。一応魔法も使えますが、剣に属性を付与させる使い方がほとんどなので、遺憾ながらあまり遠距離攻撃は得意ではありません」

「そうか………。じゃあ、先陣を切ってもらおうかな」

「! そんな、大事な位置が私でよろしいのですか?」

「まあ、物は試しにね。これからいろんな戦闘をするだろうし、一番いいスタイルを見つけさせてもらうよ」

「は、はい! 頑張らせてもらいます!」

「肩の力は抜こうな」

「はい!」

「いや、抜けてないって…」


こういう会話も楽しいもんだな。


「許可貰ったよー!」

「早っ! あいつ即決だったのか?」

「なんかね、『これでデュアルに近づける!』とか言ってたけど、よくわかんなかった!」

「? デュアル? なんだそれ?」

「さあ? わかんない!」


 デュアルは英語で「2」を表す。2に関係することはわかるんだけど、一体何なんだろうか…。


「みんな来たよ!」


ぞろぞろとユウ、メア、ノイン、ロイドがやってきた。


「そろそろいけそう?」

「ああ、いつでもいいよ」

「ようやくですね」

「まあ、これはこれでいつも通りなんじゃない?」

「平常が一番なの!」

「…テンプレを脱却したい」

「そういうのは言わない。それにみんなと内容ズレるだろ」


 ロイドは爽やかしてる。キモイが気にしない。メアはいつもよりやる気が出てる。ようやく本筋に行けたからかな? ノインは楽しそうだ。日常が好きらしいし、ノインらしそうだ。ニーナは相変わらず元気だ子供に恥じない元気っぷりだ。僕も見習いたい。ユウは空気を読んで………いるのかな、一応? まあいい。いつも通りだ。戦闘前なのに異様に明るい。僕たちのパーティーはいつも明るい。だから楽しい。これだから…。


「じゃあ、行くよ!」

「「「「「おう!」」」」」


さあ、行くぜ!






「………私もそういう輪の中に入りたかったというかなんというか」

「あっ…」


7人としての団結力は浅かったようだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ