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飽きない日々を求めて ~異世界で最強になってみた~  作者: 夢幻
6章 僕はもっと強くなる(アルカ~ノーゼン)
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冷蔵庫と魔力災害

すみません、ようやくできました。

どう進めるか考えて作ってみたものの話がまとまらず、結局そのままになってしまいました。

…まあ、読まなくても話は変わんないし、大丈夫だよ。

 魔法剣(槍)を得た僕は、最後ということでヘレナの手伝いをしている。

 僕は知識提供のみをしていたが、話の中でどうもある物が気になったらしい。

 この世界ではだいたいの食物は火を通したり、漬けたりして保存のきくようにしている。そうしないと腐っちまうから。ただ、これがあればその問題もある程度はカバーできるのだ。調理人とかは是非欲しいものだ。そう、冷蔵庫である。


 ただ、この世界には家庭に電気がない。出来ても雷魔法である。それに、仮に冷却は出来てもその状態を維持しなければならない。維持するためには魔力を補給し続ける必要があるのだ。だから現時点においては不可能となっている。ただ、魔法は無限の可能性を秘めている。これにならい、冷蔵庫の製作に勤しんでいたのだ。

 ちなみにさっきの言葉は、この世界では有名な魔道具の発明家であるマリガンの言葉らしい。数々の魔道具を創造した天才だったらしい。…もう死んでしまって会えないらしいけど。


 この世界では加工食品なんてものは存在しない。豆腐などはあるが、カマボコなどは存在しない。なので、基本生物を冷やす必要がある。はたして冷蔵庫は必要となるだろうか、否、冷凍庫である。という感じで路線変更はしたが、造ることには変わらないからいいよね…。


 冷凍庫は圧縮機で内部の空気を圧縮して液体に変化させ、それをまた蒸発器で気体に戻すことで冷却を行っている。このサイクルを繰り返すことで冷却は維持されているのだ。


 空気を圧迫すると液体が出来るのは、空気内に含まれている水が空気内では留まりきない量になり液体へ変わるのである。

 例えば、椅子が三つあって一つにつき二人座れるとする。それが二つに減ると、二人が座れなくなるのは当然だろう。椅子が減ったのが圧迫であり、液体になったのは座れなかった二人というと理解しやすいだろうか。


 また、冷気が出るのは液体が気体に変わるときとされている。気化熱と呼ばれているものであり、打ち水とかにこれが使われている。簡単に言うと、熱いものと冷たいものがあると、冷たいものへ熱が移ろうとします。その結果、熱いものからは熱が奪われ、冷たいものには熱が送られます。

 また、これは別に冷たいものを自分からおかなくても空気が代わりにしてくれます。水が気体になる温度が空気よりも低いことは普通に生活していると滅多に起こりえないでしょうしね。


 この原理を実際に作ることが出来ればいいのだが、あくまでそれは電気で圧縮機と蒸発器を常時動かしてくれているおかげ。どちらにしても、常時魔力を送り続けるものが必要なのである。




 話が逸れるが、僕には一つの疑問が存在した。それは魔素はどのようにできているのか、である。魔法を放つのにも魔道具の使用にも魔素を使用する。だが、魔素は決して枯渇するようなことはない。そこで僕は思うわけだ、『なぜ~だろう』と。


 魔素の起源は一人の少女らしい。その少女は田舎に住む、元気で活発な普通の少女だった。ただある時からボーっとしていることが多くなった。それから何日か経ったとき、気分が悪くなった。始めは数分だったが、日に日に長くなった。しまいには一日中気分が悪くなり寝たきりになってしまった。医師にもわからないということで治療もされなかった。間違った治療は死に至る可能性もあるから。

 寝たきりになり一週間が経過したとき異変が起こった。内側から燃えるような熱さを感じたと言う。少女の体は膨張していった。そして、少女は―――――破裂した。

 その時、臓器と共に不思議な、透明な球(、、、、)が大気中に散らばっていった。そして、それを近くにいた、町の人々は大量に吸い込んでしまった。摂取かは知らないが、その後、町の住人は全員死んだという。内側から破裂して。


 この話は魔力災害として世間では知られている。伝承のように聞こえるが、破裂するのは事実なので伝説か事実かは定かではない。そして、この透明な球を魔素という。




 随分とエグい話だったが、これでは魔素が存在し続ける理由には到底なりえない。

 そこで、一つの仮説を元に実験してみた。単純な実験だった。魔法を二回放つ。一回目と二回目で魔法力の違いを検証するのだ。魔法力は、魔法力=威力と考えてくれて構わない。魔法力を調べる装置もあったためこれを利用した。結果は二回目の方が低かった。

 次に、一回目は木で作ったこけしに当てて、二回目は何にも当てずに放った。結果は先ほどと変わらなかった。

 最後に一回目に近くにいた野生のイノシシに攻撃し、二回目は何にも当てずに放った。結果は―――――二回目の方が高かった。


 さてどうして最後だけ魔法力が上昇したかを考えてみたが、魔力災害の影響かはたまた元からなのかはわからないが、生物内には魔素が存在するという結論に至った。魔法には魔素を使う。その影響で使用後は魔素が周りの空気よりも、さっきよりも少ない状態になる。気圧が低いところに人が行くと、通常よりも酸素量が少ないため、呼吸回数が多くなる。だが、魔法は術式で、それぞれが一定である。一定量の空気から魔素を取り出そうとする。ただ、当然ながら魔素は少なくなっている。それにより威力が下がる、というわけだ。

 そして、魔物を倒すと魔素があふれ出るのと同じように、生物を倒すと魔素が大気中へいくとしたら無くなった分が補充できる、というわけだ。


 こけしにしたのは、生命としての力が失われた状態で倒してもいけるのかを検証したのだ。やはり、死んだタイミングでしか魔素は外へは出ず、取り込めないようだ。逆に言えば、生命からならいくらでも魔素を放出できる、というわけだ。


 これは、ある人が実験したことらしい。世界で考えられていた常識をひっくり返した凄い人なのだが、この人は世間では悪魔扱いされている。理由は以下の二つの実験からである。


 先ほどの魔法力測定装置だが、実は重量計みたいに0にリセットできるらしい。そして、人間の体内の魔法力も調べれるようになっているらしい。これを生かし、死人の魔法力を0として、生きている人の魔法力を測定したという。結果は、0ではなかったらしい。つまり、人間は微弱ながら魔素を生成、または保持しているということだ。


 また、どの生物から一番魔素が放出されるか実験しようとしたが、実験内容が人間を殺すという非人道的なので、国の人が流石に見過ごせなくなり逮捕したようだ。ただ、理論上は一番の放出量は人間ということになったらしい。


 この話が世間に出回った時にある可能性が浮かんだ。

 それは、―――――他人を殺せば自分の魔法力が増えて、優秀な魔法士になれるんじゃね?


 これが原因でたくさんの人が死んだ。また、その可能性が事実だったのが皮肉なことだった。魔素を体内に得るほど強い魔法が放てる。そして、強い魔法士の給料は高いのだ。だから他者を蹴落として自分が強くなろうとした。その例として、ある大きな町がたった二日で滅んだという。最後に残った一人も過剰摂取により、破裂したらしいが。


 これは別の人が後日調べたことだが、体内の魔素は一日経てば自動的に体外へ放出され、同じ量の魔素が生成されることが分かった。つまり、生命が生きている限り、魔素は尽きないのだ。…どうやって放出しているんだろうか。屁かな?

 また、魔素の接種量と破裂後の魔素の量を検査したところ、破裂後の方が多くなっていた。体内生成などが関係しているのか、はたまた人間本来の持つ魔素なのかは不明だが、そんな結果が残っている。




 以上を踏まえて魔素は枯渇しないのだという。中々にハードな内容だったが、感傷に浸っている場合ではない。話を戻すが冷凍庫である。


 電気の代わりに魔素を取り込んで動かすことで一応は出来たが、肝心の流し続けるという欠点についてである。魔素の過剰摂取がアウトとされているが、つまり人は魔素を少なからず取り込めるということである。何か特殊な体の構造をしているわけではなかったので、呼吸で取り込んでいるものと思われる。

 そこで、創ったものが魔素の吸引である。その名の通りである。イメージは掃除機である。吸引といえばダイ〇ンである。技術をちょっと横りょ、もとい拝借したのだ。これにより冷凍庫が完成したのである。


「出来たね…」

「…ええ」


ふたりそろって呆けてしまった。新しいものの開発に成功したときなんてみんなこんなもんである。


「で、できたーーーーーーー!!!」

「わーーーーーーーい!!!」


その後、二人は阿呆なことをいろいろして、近所迷惑ということで警察みたいなものが押し寄せ、何故かその人たちと一緒に酒を飲みあった。





―――――初めてのお酒は、思ってたより苦かった。

うん、冷蔵庫の話は一体何だったんだと感じさせる話でしたね。しかも作ったのは冷凍庫という。


たぶんですが、これからは週一になりそうです。土曜日、かな? 時間は17時。

まだ決まってないのでわかりませんが、そうなると思います。

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