奴隷は異世界ロマン!
遅くなってすみません。
あと、ブックマーク100突破しました! 個人的にこれを第一目標に考えてたため嬉しいです! 次は300ですね!
ヘレナを生徒として受け入れ、二日が経った。一応、毎日二時間だけ行ってあげることにした。自分の予定もあるけど、特に行くところがなかったからね。この町、あまりエンターテインメントがないんだよね…。食べ物もあまりよいものがないし。
予想通りだったけど、腕は僕よりも上だった。なのでむしろその辺りは僕が教えてもらった。案外わかりやすくて目に見えるくらい上達しただろう。
そして、僕からは知識しかあげられなかった。といっても異世界のだし、大丈夫かな? …まあ、教えたのも乾電池とか、電球くらいだし、大丈夫だと思う。…フラグになってないことを願う。
なので、僕の方が得してるのではないかと思ってしまう。まあ、それでヘレナは喜んでるみたいだし、それでいいならいいかな。
この勉強以外特にやることがなかったため、ここでは冒険者としてのランク上げをすることにした。上げておけば後に役立つかもしれないしね。
ちなみにノインは登録しようとしたけど出来なかった。カード作成の時に一度体をスキャンするらしいんだけど、スキャン結果がバグってて作れないそうだ。なんでも、種族が god らしい。つまり神である。
………確かにそれはバグと解釈されますよね。半分事実なんだけどね。
そういうことでみんなが外でクエストを進めている中、僕は奴隷商にやってきた。案外きれいだな。奴隷っていうことだからぼろいところに置かれてるもんだと勝手に考えてたわ。
『商人からすれば商品は多いほうが良いので簡単に死なれては困るのでしょう』
なるほど…。レパートリーが多い方が買ってくれる確率が高くなる、と。だから衛生面も気にすると。そういえば買われなくて年齢を重ねてもおいてくれるの?
『場所によって変わりますが、ここでは3年の訓練の後に5年商品として売り、その後は王都の方へ運ぶそうです。ちなみに一般的に50歳を超えると処分されます。需要が少ないそうです』
そうなるとやっぱり捨てられるのか。例外というのはエルフとか?
『そうです』
前にも言ったが目的は世話係である。戦闘経験があり家事もまあまあできる大人の奴隷を求めている。この条件は難しいかもしれないが、まあ、なかった場合はそん時考えればいいしね。
ちなみに女性限定である。そこは譲れない。むさくるしいおっさんなんていらねえ。イケメンなんて爆ぜちまえ! ………関係ないな。ごめん。
「いらっしゃいませ。………おや、こういったところに来るのは初めてですか?」
中に入ると商人らしき人が話しかけてきた。てか、簡単にバレた。そんなに気づくほどおかしかった?
「どうしてそのように?」
「………お客様があきらかにキョロキョロしていましたからな」
「そうか…」
だって仕方ないじゃないか。奴隷って異世界ロマンだろ! とても楽しみだったんだよ。いや、僕の感情がよめるなんてお主やりおる! 僕が雑魚いだけだって? ソンナマサカ。
「オホン…。えっと、女性で戦闘経験があり家事もまあまあできるのをたのみたい」
「………そのような条件だとだいぶ絞られると思いますがよろしいのですか?」
…何か問題があるのか? わからん。
「ああ。」
「…では、少々お待ちください」
そういって奥の部屋に入っていった。折角なので、鑑定のマップを使って何人いるか数えてみた。
『358人です』
お、おう。調べる前に答えがきてしまった。…品調べもマインがすれば早いんじゃ…。
『確実に早くなるでしょう』
ですよね…。おすすめってある?
『適任なものはありますがおすすめはできません』
どういうこと?
『とりあえずその人のステータスです』
ということでステータスが送られてきた。…なんか、メールみたいだな。
name アイナ
age 21
slave
level 32
体力 269
筋力 436
耐久 386
敏捷 524
魔法 396
称号
奴隷
元騎士
上級剣士
中級魔術師
上級家政婦
スキル
〈家事適性〉 --------
〈教育〉 レベル8
片手剣 レベル5
短剣 レベル4
火属性 レベル3
風属性 レベル4
思ったよりいい。一般の人からすれば珍しいダブルコンダクターである。属性魔法を二つ習得している人のことである。普通は一つらしいのだが、稀にいるらしい。最大でも4つらしいけど。…僕は一体なんだろうな(笑)
あと、〈家事適正〉なんてスキルがあるんだな。初めて知った。レベルがないってことは常時発動か。………何故に〈教育〉のレベルが8なの? 教育者だったんだろうか?
『そうです』
ステータス的にも問題ない。平均の大人が全ステータス300前後らしいのでほぼすべてが平均以上ってことになる。…女性に全て超えられるこの世界は何なんだろうな。男女平等が根付いてるんだろうか?
唯一気になるのが騎士ってことだ。どこかの国のってことになる。そこがちょっとめんどくさいな。それ以外には何も問題ない。これの一体何が問題あるんだろ?
『実は………』
「お待たせしました」
「!」
びっくりした! …なんか、こんなんばっかだな。驚いてばっかだよね…。
「お客様の希望を元に探してみたところ、なんとか4人残りました。今呼びますので間近で見てお考え下さい」
そして、四人の女性がやってきた。全員見た目はよかった。服がしっかりしてたらな…。特に紅髪の獣人はよかった。個人的に獣人は会いたかったしな。…ニーナがいるか。
さて、鑑定っと。………あれ、アイナがいない(奴隷だしさん付けは悪いかなと考えてます)。どういうことだ?
『言い損ねましたが、アイナは事情により売り物にされてません』
………………………どゆこと?
『先ほど言ったように年齢が重なると処分されると言いましたが、処分には他にもいろんな理由があります。その中に使い物にならない故障品というものもあります』
何故そんなものが?
『他のところから流れてきたのでしょう』
なるほど…。ってちょっと待て。今そんな話をするってことは…
『そういうことです』
それを先に言え。
『すみません。これから優先順位を気を付けます』
いや、別に怒ってるわけでは………まあいいか。
「あの、ここに処分するものや捨て値の奴隷っていますか?」
「………………………どうしてですか?」
「いや、たまにそういうものに掘り出し物があるそうなので」
「一体どこ情報なんだ………まあいいでしょう。ではこちらへ」
「あ、あとあの獣人はキープで」
「わかりました。ちなみに価格は50万ガルドになります」
「わかった」
奴隷を見るときキープをすることで、他の条件で探す時も近くにいて比較できるっていうシステムだ。まあ、ほぼ買うんだけど。可愛いから。
「ここが処分する予定の奴隷です。見るのは自由ですが、あまり触れないでください」
檻に入れられているから触れないと思うけどな。ここには12人の奴隷がいた。全ての奴隷に個室という名の牢に入れるようだ。いいじゃないか、奴隷で個室を得られるなんて………そんな訳ないか。
すべての奴隷に鑑定をしていき、ようやくアイナを見つけることが出来た。一番奥だったからだいぶかかったかもしれない。
第一印象は直視しづらいだった。魔物にやられたのか左肩がごっそりなく、右目と左耳もなかった。他にも魔物による傷だろうか、多数の傷跡がついていた。あと、人為的だろうか両足のアキレス腱あたりに切り傷があった。というよりも抜き取られていた。これは普通に酷いのではないだろうか…。
「この人はどうしてこんなになってるんですか?」
気になって仕方ないじゃないか…。
「こちらに回ってきたものなのであまり詳しくありませんが、これはどこかの国の近衛兵だったらしいのです。外交交渉のため他国に行った帰りにとても強い魔物に襲われたらしく、護衛主が自分を守るための囮にされたそうです。足の斬られた痕はその時にされたそうです。生きてるってことは、これは怪我しながらもなんとか逃げ延びたようです。まあ、奴隷商に捕らえられてますが…」
「…」
「お客様? どうしましたか?」
わりぃけどスゲーイライラしている。その野郎ふざけてんのか!? 囮にするっていっても足斬って魔物を足止めさせるか普通!? ああもう! イライラする!
『マスター、新しいスキルを所得しました』
今そんなこと言ってる場合じゃ………いや、サンキュ。助かったわ。落ち着いてきた。それに…
「……いや、なんでもない。こいつくれないか?」
「いいんですか? 見たところ価値がないですけど…」
「ああ、いい。さっきの獣人も買う。いくらだ?」
「合計で51万ガルドです」
俺はすぐに払って奴隷紋を描いてもらった。首輪か奴隷紋かを選べるが紋の方が都合がいい。普通に買う人も紋らしいので気にならずにすぐに終わった。
一人を抱え、もう一人は後ろからついてきてもらうことにしてすぐに立ち去ることにした。
初めての奴隷買いは胸糞悪いものとなった。
続きも書きたかったけど長くなりそうなのでこれくらいでいいかなって…。
新しいスキルにも期待を! どうせテンプレですけど。




