やったのはいいものの…
三日連続の投稿、なんとかできました。
僕は3人を縛って放置した。奴隷が普通にある世界であっちは仕事をしてただけなんだから別に悪いわけではない。ならこんなもんでいいかと思っただけだ。別に人殺しをしたくないというわけではない。確かにしたことないけど、それとは関係ない。…銀が言ってた外破二刀流のことは訊いときゃよかったかもな。勿体ねぇ。
森の中に行った商人の方はメアとユウ交渉してもらっている。2人はそういう経験があるようなので、任せればいいだろう。…一緒に行って勉強になった方がよかったな。
そして僕は遠くの方を見ている。いや、見たくないものを見たとかそういうのではなくて気になるものを見つけたのだ。だいぶ奥の方だが、白い地面が見えるのだ。
…いや、何言ってんの? とは思うだろうけどそう見えるのだ。雪、なのかな? てことはあっちの方は超寒いってことすか。ここは今のどかな平原すよ。どうなってんすか…。とても気になる! でも、そろそろユウの方も進めなきゃいけないだろうし………うん、やっぱいい。戻ろう。
ここで我慢を覚えたアキだった。
「行きたい! 雪原!」
「………別に雪原て決まったわけじゃないだけどな」
このことを話したらニーナがのってきた。こちらの事後報告のついでに言っちゃったんだよ。隠し事はよくないと思って。…これくらいなら別に言わんでもよかったか。
「でもそろそろユウのことも進めないといけないし、たぶん無理だと思うよ」
「えっ………行けないの?」
「! …………………ユウが許可したら」
「わーい!」
簡単に折れてしまった。だって仕方ないじゃん。子供のウルウル上目遣いは反則だよ。あれを無下にできるのは相当な悪魔だけだよ。
「………ちょろ」
「わかってるよ!」
そしてロイドに言われる始末。同じ立場になったら絶対にわかるって!
「いいんじゃね?」
「………お前どうした?」
九人を連れて帰ってきたユウがニーナに早速訊かれてそう言ったのだ。しかも、あの一拍なしで。
「ほんとに大丈夫か? 病院行くか?」
「…ここにはねえよ。正直に言っただけでどうしてそう言われるかな…」
それはあなたのいつもが原因です。
「それよりほんとにいいのか? あれこれ結構待たされてると思うんだけど」
「…まあ、いいんだよ」
「?」
どういうことなんだろ? 思い当たるのは…
「こういう時間もわるくない」
「!」
ボソッと言ったらユウがビクッってした。あー、なるほど。そういうことね。
「…ニヤニヤするな。キショイ」
おっと、顔に出てたようだ。まあ、ユウも顔に出てるけど。顔真っ赤ですね(笑)
「で、奴隷の方はどうだったんだ?」
「…八人全員が子供だった」
「そうか…」
「…その半分が人族だ」
「………魔族間では人族の奴隷が流行ってるのか?」
「…そんなこと訊いたことない」
まあ、そうだろうな。…次の街で聞き込みでもするか。
「…あと、人族の王族が一人いた」
「やっぱりか…」
「…といっても、もうない国、だけど」
「そうなのか?」
「…だから恩を着せて貸しをつくるのは無理だからな」
「………そんなことのためにしたと思ってるのか?」
「…いや一応な」
…少し考えてたとは言えないな。
「ちなみにどこの子供なんだ?」
「…アース公国」
「………地球?」
「…言いたいことはわかるが違うぞ」
「よかった。じゃなきゃその国潰した奴をシメてた」
「…ちなみに理由は反乱で国がなくなったとこを他国が襲ってのっとったんだけどな」
「………おつ」
狙ってやったんだろうけど相手にはたまったもんじゃないな。ちなみに半年前らしい。最近じゃねえか!
「年齢は?」
「…幼児が4人、小学生が4人って感じだ。王族の子は7歳らしい」
「子供しかいなかったのか…」
「…今は一番状況がわかるやつに他のやつらをまとめてもらってる」
「へぇー、そいつは凄いな」
「…俺も驚いてる。5歳らしい」
「………転生者とかじゃないだろうな?」
「…それは知らん」
ふむ、あとで訊いておこう。というか、子供だけを連れてどこに行こうとしてたんだろ? それになくなった国の王族(しかも7歳)って高く売られるものなのか? いや、世界にはロから始まる不名誉な言葉があるくらいだし需要はあるのか。
「…助けたのはいいけど、これどうすんだ?」
「…………………………手下?」
「…絶対何も考えてなかっただろ」
「すまん」
気分で助けたからその先は考えてなかった。ここで放置とかしても意味ないし…。
「ギルドで金稼ぎしてもらう、とか?」
「…微々たるものだと思うぞ」
「………まともな使い道だと思ったのに」
「…魔界じゃなかったらいけただろうな」
「魔物、意外と強いもんな」
僕らは特殊な人の集まりだからどうにかなったようなもんだしな。普通の子供じゃ無理か…。
「………もうどっかで大人の奴隷買ってその人に養ってもらう? 金はあるわけだし」
「…あわよくば戦闘経験もつけてもらう、と。いいんじゃないか」
「僕の平凡な脳ではこれくらいしか思いつきません」と投げやりにした考えにユウが勝手に深読みして付け足してくれた。助かったよ、マジで。
「とりあえずもう行かないか? ここから一番近いのはトレイルなんだろ?」
「…何言ってんだ? ノーゼンの方へ行くんだろ?」
「ノーゼン?」
「…氷雪の先だよ。行くんだろ?」
「………ああ、忘れてた」
始めに訊いたことをすっかり忘れてた。ユウが「やれやれ」と肩を落としていたが見てないことにした。
「ところでメアは?」
「…さあ」
「おまたせ」
「おう、何してたんだ?」
「川で洗濯してた」
「…何故に?」
「そしたら桃が流れてきたからとっといたんだ」
「そこはスルーなんか………中には?」
「? 桃なんだから中は果肉でしょ?」
「だよな。ハハハ…」
「ちなみにその話をした一人の子供が『自分は桃から生まれてきた!』って言ってたよ」
「「そっち!?」」
パロディとはどこにあるかわからないものだな…。
この物語、全体の7割くらいが会話だと思うんだ(特に最近)! 小説って会話以外の文の方が多いのが普通だと思うんだよね。最近、そのことで頭を抱えてる夢幻であった。




