冒険者になります!
全く話は進まなかった…。
そして文字数が安定しないのはもう、いつもの事ってことでいいよね? ね?
冒険者ギルドはどこでも同じなのか?
転移し、アルデオに着いてから今まで思ってきたことである。
今まで寄る機会がなかったが、買い物(という名のデート)を終え二人といったん別れて、暇ができたため寄ってみようと思った。
………同じだった。
「おうおう! ここがどこかわかってきてんのか坊主!」
「金を置いて行きゃ見逃してやるぞ!」
扉を開けてすぐにチンピラに絡まれた…。後の人は路地裏とかで襲われてる時か、換金した後にお金を回収するグルの言うセリフな気がする…。統一感ねえー。
「…えーっと、冒険者になりに来たんだけど。」
「あ~ん!? 人族が!? この街で!? ふざけるんのもいい加減しろよ!」
「ここまで来れるってことは傭兵でも雇ってきたんだろ? なら金は持ってるはずだろ? ならさっさと出せよ!」
…どうやら、僕は見た目がヒョロイし冒険者でないということから金だけ持っているカモだと思われたらしい。一応勇者なのに。
「おい! 聞いてんのか!? あん!?」
ハーっ…。絶対言葉では通用しないな…。どうしよ…。………てか、ギルドの役員は来ないのか?対応ワリイな。…あ、ニヤニヤしてる。こりゃ、駄目だわ。
「ハーっ…。」
「「!」」
仕方ない。ここは本気出すか…。
「ちょっと表に出ろ!」
「…やる気か!?」
「ああ。気絶しても負けな。」
「いいだろう。やってやるぜ!」
2人と一緒に表に出る。そして野次馬がうるさい。…まあ、狙ったことだからいいんだけど。
「じゃ、始めるぜ!」
「いつでもどうぞ。」
2人は僕を左右で挟み撃ちを狙っているようだ。3人いるわけじゃないから少し楽だな。
さて、どうするか。僕の技は基本的に一撃で殺しかねない。そんなのが多すぎる。…折角だしやってみるか。
「来ねえのか? 偉そうに言ってきたくせにとんだ腰抜けだな(笑)」
「…僕の技のほとんどは受けを想定したものなもんで、ね。」
嘘を言っておく。てか、見え透いた挑発をありがとよ。
「なら遠慮なく…。やるぞ!」
「おお!」
いやー、誘いに乗ってくれて嬉しいよ。
「くたばれー!」
左のやつのほうが少し速いな。時間差による攻撃か…。少しは考えてるのか。まあ、意味ないんだけど。
「おおー!………お?」
「ん? んだよ、どうしt………。」
「あ? おい、どうしt」
遅い
「ガハッ…。」
はい、おふたりさんお休みなさい。
…あっけねーな。まあ、僕がズルいんだけど(笑)
「おい、今何がどうなったんだ?」
「いや、わかんねえよ。」
「すげえ…。」
そしていいくらいに見せれたかな。目立つのもたまにはいいな!
…さてと、当初の目的を果たさなきゃ。近くにいた役員の女性に訊いた。…結構かわいいな。今の顔をしていなければ。
「えっと、すみません。」
「! はい! 何でしょう!」
呆けすぎだろ。営業スマイルは?
「冒険者になりに来たんですけど、どうしたらなれるのでしょうか?」
「は、はい! では中で説明します!」
「…ありがと。」
怖がり過ぎ! そこまで凄いことはしてない、はず。転移で相手の後ろに回り手刀で一発KOしただけだし…。まあ、いいか。これでなれそうだし。
「では、この水晶に触れてください。」
中に入ってカウンターに着き次第すぐに言われた。…本調子を取り戻したようだ。
「これは?」
「これは魔力判定装置です。一番得意な魔法を検知するものです。これを元に冒険者カードを作ります。」
「記入だけだと嘘を判別できないから、というわけですね。」
「はい。冒険者カードには名前、種族、性別、得意魔法の4つが記入されます。これが身分証明にもなるので無くさないでくださいね。」
なるほど。冒険者だから住所は書かれていない。…得意魔法って書く必要あるのか?
『得意魔法にあったクエストもあるようです。その時に円滑に進めるため、とのことです。』
なるほどね…。
「…ひとつ気になったんだけど、ギルドって3つの種族間で連携しているんですか?」
「ええ。してないと身分証明になりませんしね。」
…ほんとに三種族って今は嫌ってないんだな。王の言葉がまるっきりの嘘かよ。カナシイネエ(棒)
「では、触れてください。」
僕はそっと触れた。すると、黒い靄が水晶内にできた。
「! これって…」
? どゆこと?
「………いえ、何でもありません。(何か事情があるのでしょう。)」
小言のようだが聞こえてますよ。どういうことかさっぱりわからんけど。
「では少しお待ちください。」
カード生成には時間がかかるのかな。まあ、そういうことなら仕方ないか。
待つこと5分。
「では、これをどうぞ。」
カードを渡された。…なんか、クレジットカードみたいだ。
「ギルドのランク制については知ってますか?」
「確か、S~Fの7段階になってるんだよな?」
「はい。Fが最も低く、Sが最も高くなってます。高いほど難易度の高いが報酬の多いクエストを受けることが出来ます。あと、基本的には自分のランクの上下1つのクエストまでしか受けられませんのでご注意ください。」
「剥奪されたりとかはあるのか?」
「問題を起こされない限りありません。冒険者はギブアンドテイクによって成り立っているので特に最低基準とかは存在しません。」
「ランクの上げ方は?」
「申請をして、試練をクリアできればランクを上げることができます。ただし、自分のランク以上のクエスト3つをクリアしてもらうことを条件にしてます。」
「なるほど…。大体わかったよ、ありがとう。」
「何かわからないことがあれば是非いらしてください。」
これで晴れて冒険者となった。




