付け加え
今回は全くすすみません。ストーリーには関係するでしょうが読まなくても何とかなるでしょう。
この世界と元の世界の違いについて調べてわかったことがある。
・一つの街が国のようなものであり、独自の風習、法律がある
・昔と違い差別は薄れているが、差別的風習が受け継がれている地域もある
・文化的なものは中世風に魔法が組み込まれたものとなっている
・時間的特徴は特にない
一つ目はまあ、異世界だしそうだろうとは思っていた。…そういうのって多いよね。単純にすべてのところが独立国家ってわけだ。街同士の距離とか考えると必然的にそうなってくるのかもしれない。統率するのとか難しそうだしな。
二つ目は前のアルデオとアルカで実証済みだ。人(?)それぞれだがそこは個人の自由ってことらしい。場所によっては法律でそういう差別をすると捕らえられるといったところや、差別を批判すると死刑とか、様々らしい。
三つ目はそのまんまだ。よくあるやつだ。つまり、チートし放題というわけだ。これは嬉しいことだ。騎士とかはいるが侍はいない。ただ、何故か刀は存在していた。そこらへんは謎である。
四つ目が一番重要だったのだが、全く手がかりが掴めなかった。ユウによると、建造物などの産業レベルが千年経ってもあまり変化してないようだ。そのかわりに魔法の精度、短縮、活用性といったことは向上したらしい。中世ということもあり千年違いなのかと考えてみたがそれだとユウトのことが説明できない。ユウトのことは時空の歪みとかでそうなったのでは、なんて逃げの考えは思いついたがやめた。例外をできるだけなくすのが調査だからね。
あと一つ驚いたことに、この世界では異世界人が稀にいるらしい。この世界に10人はいないだろうが、いるという。………まあ、噂だしほんとかどうかはわからないけど。
「まあ、こんなもんでいいか。」
僕は諦めた。いっぺんにやってもわからないこともある。すこしずつやっていくべきだと思う。…一夜漬けはやっぱりだめだよ。
「…まあ、お前がそれでいいならいいけど。」
「そうだな。」
ユウもユウトもこれでいいらしい。
「…」
「? どした?」
ユウトに訊かれたので言った。
「ユウとユウトって言いづらい!」
「…今更かよ。」
仕方ないじゃん。「ト」の有り無ししか、文面上ではわからないんだよ。どうしろと…。
「じゃあ、俺の今の名前のロイドってよべばいい。」
「………いいのか? 日本の頃の名で名乗ってたからてっきり大切にしてるんだと思ってたけど。」
「あれは、単に偽名を名乗るのがメンドイからそう名乗ってるだけ。昔の名はほんとは捨てたいのさ。」
「…どうして?」
「過去を引きずってももう意味はないし、失敗はこの世界で正せばいいしな。」
そんなもんなのか?
「………あっちが嫌い、とか?」
「まあ、少しはそれもあるかな。」
…詳しくは訊かないでおこう。
「わかった。じゃあ、ロイドで呼ばせてもらうな。」
「…俺も。」
「ああ、頼むよ。」
少し悲しい顔をしていた気がした。
朝が来た。一日目は宿直行。二日目は調べてただけで何もできなかった。僕は、本来ここに来た理由があったのを思い出した。そこで、
「みんなで街を散策しよう。」
みんなを集めて一言目でこれである。…相当食べたかったんだな、僕。
「…いいけど、流石にこの人数は多すぎるだろ。」
「だから、例えば昼にここに集合、みたいな感じできめておいてあとは各々が見て回るとかでいいんじゃないかな?」
「俺、一度見て回ったんだけど…。」
「なら、誰かをエスコートするとかあるんじゃない?」
「…そうだな、そうするといい。」
「な、なんだよお前ら。てかニヤニヤすんな! ったく誰と行きゃいいんだよ…。」
疎いのかな?それとも待ってるのか?
「………あ、あの……なら、一緒に……とか………どうかな……。」
ニーナが恥ずかしそうながら何とか言い切った。頑張ってアプローチをしているようだ。
「………あ、ああ。そう、だな。…そうしようか。」
とか言って、実は嬉しかったりして(笑)
「じゃ、そういうことでいいか?」
反論はないようだ。
「なら、しゅっぱーつ!」
…幼児ですね、僕。
ほんとは最後までその先までいきたかったのですが、あきらめました。
次回ってことで………




