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飽きない日々を求めて ~異世界で最強になってみた~  作者: 夢幻
5章 僕は決意する(アルデオ~アルカ)
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馬は? ねえ、馬は?

遅れてすみません。

アルカに行くことが決まり、準備をすることにした。

といっても、食料などの旅の必需品の調達なのでさほど時間はかからない。

ただ、


「どこから来たの?」

「人族の街ってどんな感じなの?」

「どうやって来たの?」

「今から暇かしら? 一緒に来てほしいところがあるんだけど…」


という感じによく話しかけられる。人族という存在が珍しいというのがやっぱりきているらしい。人(?)が人(?)を呼び収拾がつかなくなる確率もあるため、急いで済ませてさっさと立ち去ることにした。…数日くらいここにいたわけだし、そろそろ落ち着いてくるかな、なんて思ってた僕が浅はかだったよ。


そして、店のおっちゃん、おばちゃんがたくさんまけてくれた。…正直申し訳ないレベルだったのでこれからの商売がうまくいくことを願おう。今は何もしてやれることがないからね。

この何軒かの店が後に、何故かたくさんの人が買いに来て繁盛するのだが僕らはまだ知らない。




この街ともお別れすることとなった。感慨深く…てことはないけど楽しかったから良しとしよう。特に凄かった思い出とかはなかったけど、初めて来た魔界の街であり、たくさんの情報を得れた。…やっぱり初めてを知るのはワクワクしていいな!


「すみません、お見送りまでしてもらって…」

「いいんだ。僕も成長できたわけだし、君たちには感謝している。…一人感謝したくない人もいるけど。」

「…誰のことだ、それは。」


アギドはここに残りますよ。…仲間になって一緒に冒険とかはしないよ。


「まあまあ………ではアギドさん、またいつか。」

「ああ。バイバイ。」

「…くたばんじゃねえぞ。」

「お互い様だ、バカ野郎。」

「………俺は今は子供だぞ。」

「こ、言葉の綾だ!…じゃあな!」


…素直にあいさつくらいしろよ。




僕らは平原を歩いている。どうやらアルカへの道はまだ出来ていないらしく、ここを通るしかなかったのだ。またしても一面原っぱ。…魔界ってこんなところばっかなんだろうか。

半日ほど進んだ僕は率直な疑問をぶつけた。

「なあ。」

「…?」

「なんで、魔物の一体も出ないんだ?」


魔物が一体もでないのである。…いや、嬉しいんだよ、楽だし。でも、流石に奇妙になるでしょ。この近くは何も生き物がいないの?


「………知らん。お前のスキルに訊いたらどうだ。」


僕に訊けと言ってくる。言い忘れていたが、ユウにはマイン先生のことを教えていない。どうやら鑑定スキルで導いていると勘違いをしているようだ。鑑定スキルはあくまでステータスを調べることしかできないよ。…好都合だけど、どうしてユウはこのことを知らないんだろう?


マイン、頼めるか?


『試してみます。………検索結果 北東15㎞先にある森に集まっています。」


森に? どうしてかわかるか?


『検索中………どうやら一人の人族を襲っているようです。』


人族!? 一人を!? そんなことってあるのか?


『普通ではありえません。何かあったとしか思えません。………解析結果 魔物肉を持っていることが原因のようです。』


魔物肉?


『魔物が好む肉として市販されているものです。魔物を引き付ける効果があり、囮に使ったりもします。』


まさにその状況じゃねえか!


『直ぐに助けに行くことをお勧めします。その人族も腕は立つようですが、押されてきてます。』


「おい、すぐに森に行くぞ!人族が魔物に襲われているらしい!」

「……わかったよ。めんどくせえな。」

「人助けはいいことですしね。行きましょう!」

ユウとメアの同意を得た。ノインは今は寝てるしいいだろう。


僕たちは急いで向かうのだった。………徒歩で。



-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-

「何で徒歩なんだよ!」

「…仕方ねえだろ。」


街を出る際、こういう時の鉄板として馬車とかあればと思ったけど、誰も扱い方がわからないということで断念したのだった。

マインはユウなどアキの周りにいる人に訊いてもわからないことや知らないことを答えてくれる、みたいな立ち位置にしています。なので、アキはあまりマインを使いません。物語の展開によって変化してくるかもしれませんが、今のところはそれでいきます。

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