最強の奥義(笑)
酒場にいた人らからの質問責めを回避するため金を払って即座に立ち去った。
その間、つけられてるんじゃないかと心配になりわざわざ遠回りをして帰った。
「ぜえっ、ぜえっ、………しんどい…」
「…マジでな。」
「あのクソ野郎、絶対これを狙ってただろ…。」
「今度会ったらシメるか。」
「…ああ。」「だな。」
「「「ンヒヒヒ」」」
「………あの〜、しっかりしてください。」
「「「はっ!」」」
ようやく現実に引き戻された。
「ありがとう、メア。おかげで人ひとりの命を救ったよ。」
「そこまでいっちゃうの!?」
「…あれは人の心を壊すよな。」
「え、え?何するつもりだったの?自分もしそうになってたけど。」
そんなの決まってるじゃないか。
「「両手両足縛って擽り耐久24時!」」
「「「…」」」
…なんか、空気が静まってしまった。
「…なんというか、優しいね。」
「そんなので人は死なないと思うけど。」
なるほど、君たちは擽りの本当の強さを知らないらしい。
「じゃ、1時間だけでも試すかい?もしいけたら一つだけ命令を聞いてあげよう。」
「え、いいの?」
アギドが食いつく。…目当てはお前じゃねえよ。
「…私はやめとこかな。」
「え、なんで?」
「あそこまで自信があるなら少し不安になるよ…。」
「そこを挫いてこそ楽しいんじゃないか!」
…アギドはSっ気があるらしい。
「じゃ、僕はするよ。鼻っぱしをへし折ってやる!」
やる気満々だ。これは期待できそうだ。
今更だが一人称を僕に変えたらしい。ボクっ娘も悪くないね。…男だけど。
「じゃ、奥の部屋に行こうか。」
アギドは地獄を見る!
「調教完了。システムオールグリーン。異常なし。」
「…うまくいったな。」
僕とユウ二人掛かりで地獄へおくった。始めに本気を見せる事でより深い恐怖へと誘うためだ。…誘う理由は特にないから意味ない気もするけど………楽しかったから結果オーライ!
「………ハー……ハー………ハー…………ヤバい、あれは、地獄だ…」
異世界での被害者第1号の出来上がりだ。
「本当はあれをさらに23時間するんだけど………どうだい? まだ時間あるし続きでも…」
「いえ!結構です!」
…効果てきめんだった。
「…やめといて正解だったよ。」
「…」
…折角、合法的にお触りできたのに。残念だよ。
「じゃ、この話は終わりにして、と。…今後の話をしよう。」
本来すべき事である。
「とりあえず早めに出た方がいい。だから明日、遅くても明後日には出たい。」
「…賛成だ。」
「いいよ。」
そこは前からきまっていることである。
「で、だ。行く途中にアルカって村があるらしいんだが、そこに行きたい。」
「…理由は?」
「実は、そこに、」
「「………ゴクン」」
ためてためてためてー、言う!
「米を食いたい!」
「「………」」
…静かになる必要はないだろ。…いいじゃないか、異世界に来て今まで一度も食ってないんだから。
「………まあ、いいけど。」
「…呆れてるよな、ごめん。」
「…わかってるならいい。」
「…正直食べたいだろ。」
「………(プイッ)」
ユウも食べたかったらしい。
「私も別にいいよ。お米?、がどんなのかわからないけど興味あるしね。」
「え…食べたことないの?」
「ええ。」
「一度も?」
「ええ。」
「…じゃ、食べよか。」
…悲しきかな。人生、もっと謳歌しようぜ!…そのために外に出たんだったな。
「たべたい!」
「………ノインか。」
「…それはないよね、ね?さすがに忘れてたはないよね?」
…ごめん。
「そういやノインは転生者なんだっけ?」
「………言ったっけ?」
「自分で調べた。」
「どうして!?折角の自分の秘密を晒すっていう感動の瞬間をどうして!?」
「…ごめん。」
………貴重なイベントを潰してしまった。
「それはそうと、米は食べたいよな?」
「当たり前でしょ。あれと同じかわからないけど食べたいわ。」
…そういや、同じとは限らないよな。
「じゃ、アルカに行くってことでいいか?」
「「「ラジャー!」」」
…この世界に英語はないはずなのにどうしてメアはわかったんだろう?
…なんか、最近考えてばっかな気がする。疲れた…。
最近短かったから少し安心した。
…今更だけど、この小説にラブ要素が少ないよね?………正直、全くないのでは?とも思う。
ちょっと方向性が定まってない気がして来た。
…どうしよ。




