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飽きない日々を求めて ~異世界で最強になってみた~  作者: 夢幻
4章 僕は世界を知らない(?~アルデオ)
30/89

一直線に

ユウに連れられ街中を歩いていた。迷うことのない感じで歩いていた。…千年変わらない街って大丈夫なのか?少しぐらいは変わってるだろ。


「街は配置とか変わってないのか?」

「…少し変わってるけど大体が同じだな。たぶん住居を別の場所に建ててるからだろう。住宅地と商店街みたいに分けられてるようだ。」

「…ちょっと訳わからない説明だったが言いたいことはわかった。」


迷わずに一直線に進んでいくユウに門番の二人は困惑してるみたいだった。街中を歩いている時も通り過ぎる魔族の人たちに注目を浴び続けていた。…ちょっと恥ずかしい。こういうのは苦手だし、困る…。


「あの~、すみません。」

「「!」」


門番だった二人に声をかけられたら二人がビクッてしてた。…怖いのかな?


「僕たち人族がこんなところに来ることってあるんですか?」

「………ない。けど、こんなところとは言わないでくれ。」

「それはすみません。でも、なんか言い表しづらくて…。じゃあ、もうひとつ。人族って魔族からはどういう印象なんですか?」

「…何故、そんなことを訊くんだ?」

「単純に興味を持ったってだけかな。…もしかして、それを報告して戦争の火種にとかって考えてますか? 僕はたぶん人族間では指名手配犯とかにもうすぐされるだろうし、追い出された者なんで、帰って報告なんてことはできないので大丈夫ですよ。むしろ遠慮なく言ってほしいな。」

「「…」」


なんか、可哀そうな目を向けられた。…若干半信半疑って顔をしながら。

………反応に困るな。ここでどう反応すべきなんだ? 一応ほんとのことを言っただけなのに…。


「失礼でしょうが、どういった理由で追われるようになられてるんですか?」

「まあ、単に魔族を庇ったってだけかな。…横にいる子。彼女が魔族なんだわ。」

「本当ですか?…姿、形からそのようには…」

「彼女の魔法なんだ。…変装を得意としている。」

「ほお…。それは失礼しました。」

「いいよ。それより、訊きたいんだが…」

「はい。印象、でしたね。…大変言いづらいのですが、あまりよろしくありません。」

「…その言い方だと悪くはないに聞こえるけど。」

「…察しの通り、むしろ悪いですね。そもそも種族間で関わると大体が敵対するので、三種族共に良い印象なんてないと思われます。まして他族と交流を持ちたいと言われると、まず嘘をついてると疑われますし…。むしろ、あなたたちのように他種族の領地に行きたいなんて人が珍しすぎます。」

「…そこまで言うか。」

「…まあともかく、印象はよくないと言っておきましょう。」

「…では、さっきから周りに見られてるのは?」

「たぶん嫌っている他種族が来たから、ここから出ていけ!、みたいなことを考えているのだと思います。」

「…その割にはだいぶ興味ありげに見られているのだが…。」

「………確かに。」

「何故なんでしょうね。」

「…さあ。」

「「…」」

「「フッ」」

「「ハハハハハ」」

「「「「「「!」」」」」」


いきなり笑い出すから、町のみんなが驚いてしまった。…居心地わりーな。

思ったよりこの人は話が分かる人のようだ。人を見る目があったりするのかな。…只者ではなさそうな気がする。まあ、信用してくれてそうなので大丈夫だろう。






そうこうしていると目的地に着いた。酒場がでかすぎて一瞬わからなかったが、横に小さな店が開かれていた。名前は………


『先刻を呼ぶ旅人』


………なんか、中二病っぽいですね…。魔族はみんなこんな感じだったんだろうか…。………気にしても仕方ない!異世界だし、文化も違うんだ!だから普通のことなんだ!何も問題ない!


中に入ると、誰もいなかった。…いや、いるもんだと思ったんだけど、ね。だって今日本でいうゴールデンタイムだよ。一人くらいは流石にいるでしょ普通。…てか、ここってどういう店なんだ?


「なあ、ここって-」

「ちょっと黙ってろ。」

「?」


何なんだろ?わからん。ただ、音を漏らしたくないらしい。


おとなしく静かにいると急に奥の壁に違和感を感じた。


マップを見るに、生態反応はないな。…隠し通路っぽいんだが。


「壁の奥が、なんか怪しい。」

「…どこだ?」

「…石像の横。」


…なんで、建物の中に石像があるんだよ。ってか、これ誰?

そんなことは気にせずユウは石像の横で何かを呟いた。たぶん超音波だろう。通常時は何も聞こえなかったが、聴力を強化したら最後の一文字だけ聞こえたからだ。最後の一文字だけの理由は単にやるのが遅かっただけだ。ちなみに最後の一文字は『(エン)』。『ふち』ではなく『えん』なのだ。…なんとなく最後に深淵って言ったのだろうと思った。


まあ、それはいいとしてその後開いた先に進むと螺旋階段があった、しかも地下に。…なんか、怪しいな。秘密基地、とかアジト、とか言うんじゃないだろうな…。


「…ここって何なの?」

「…昔使った溜まり場さ。」

「…秘密基地?アジト?」

「…」


どうやらどちらかで合ってるようだ。…昔の魔族って何でそんな中二病な言動が好きなの?わかんね~。(棒)


階段を降りまくると、扉に辿り着いた。

「此処が?」

「…ああ。よく利用したところだ。」

「こんなのよく作ったな。」

「…まあ、日本の感覚で考えるとキツイだろうな。」

「いや、そういう話ではなくてだな………まあいいわ。とにかく行くか。」


いざ、ご開帳!






10分後

さっきまで軽い気分で入ったのに、いつの間にか戦闘中だし。…一体どうなってんだ!?

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