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飽きない日々を求めて ~異世界で最強になってみた~  作者: 夢幻
4章 僕は世界を知らない(?~アルデオ)
29/89

王城に行く!

---  アキ  ---



僕、メア、ノイン、ユウの4人は魔界の王城に向かって冒険の旅にでている。なんか、ドラクエっぽくて少し楽しみである。目的さえ普通なら…。


「なあ、王城までどれくらいあるんだ?」

「…だいたい丸一日かな。ってか、その質問何回目だと思う?」

「………3回、くらい?」

「10回だ!馬鹿野郎!」

「そうだっけ(∀`*ゞ)テヘッ」

「イラッ!」

…なんか、すまん。


このように、異様に道が長いのだ。ずっと歩き続けて約半日。もう、長すぎる。疲れてはいないが、暇かつめんどいのだ。…転移でパパッといけばいいのに。

そもそも、半日歩いてそろそろ夕方だ。野営の準備とかしなくていいんだろうか。


「なあ。」

「…なんだ?」

「野営の準備とかってしないのか?」

「…いや、もうめんどいから徹夜で行っちまおうかと思ってたんだが。」

「………マジで?」


おいおい、マジかよ。人間そんなことするようなつくりにはなってないぞ?


「なあ、僕らって人間だよな?」

「…遂に頭がいってしまったか?」

「人間って暗闇の中ちゃんと周り見て歩けるようになってるか?」

「!」

「…お前の方こそ阿呆だろ。」


どうやら、魔族の時の感覚で行動してしまったらしい。それはいいけど…どうすんだよ。食べ物はあるけど寝床の確保って一番肝心だぞ、たぶん。


「ユウさんって実はお馬鹿さん?」

「…まあ、そうだな。」


実はとか言う前から馬鹿だったな、あいつ…。


「とりあえず、どっかに陣取って今日は休もうぜ。交代で見張ればなんとかなるだろ。」

「…そうだな。」

「………なあ。」

「…何だ?」

「そろそろ口調を元に戻してくれないか? なんか、素っ気なく感じる。」

「…魔族の時はこの口調だったから、こっちの方が言いやすいんだよ。それに、交渉の時に知り合いが相手だとそっちの方がやりやすい気がしてるし、ただ単に俺はこっちの方が-」

「わかったわかった。そのままでいい。」

「…わかってくれてなりよりだ。ちなみにこれでもまだ抑えてる方だ。」

「抑えてない方とかあんのかよ…。」

「…ああ。ただ、そっちはちょっと厨二くさいから言いたくない。」

「そっちの方が自己主張としてはいいじゃないか。そっちにすれば?」

「…恥ずかしい。」

「日本で毒されたのかよ…。」


異世界人も日本の生活は何かと影響を及ぼしているらしい。






見張りも順に終え、朝が来た。…といってもまだ5時半だけど。

「…流石に早くね?」

「『迅速かつ丁寧に』なんて言葉が日本語としてあるくらいだ。とにかく、早めの行動は大事だ。」

「………それって意味違うよね。」


まあ、僕もいつも6時くらいには起きてるから少し早いくらいで苦にはならないけど。

 

「メア、起きてるか、ってあれ? どこ行った?」

「…」

「おーい!どこだ?」

「えい!」


急に視界が真っ暗になった。


「だーれだ?」

「………お前って時々そういうことするよな。」

「エヘッ」

「褒めてない褒めてない。」


…朝から疲れるな。




「準備できてるか?」

「じゃあ、一度お花を摘みに行ってくる。その後なら行けるよ。」

「わかった、行ってこい。」

 …

「なあ。」

「…何だ?」

「メアって昔からこんなんなのか?」

「…俺が魔族の時に会ったのは一度だけだからよくわからんが、その時とは似ても似つかないな。」

「どんな感じだったんだ?」

「…なんか、目が死んだ魚の目をしてて、人生に飽きたって感じだったかな。…あくまで個人的にそう感じただけだから確証はないぞ。」

「それで十分だ。ありがとな。」


じゃあ、なんで今はこんなに元気なんだろ?

…まあ、そこらへんは追々わかるようになるだろうしいいか。






---  ???  ---



「そろそろ閉めてもいいんじゃないか?」

「馬鹿、やめとけ!ちゃんと6時まで開けとかないといけねえだろ!」

「だけどよ…もう絶対誰も来ねえって。」

「それでもだ。それが俺らの仕事なんだからさ。」

「…わかったよ。」


横に一緒にいるやつがサボりたがりだから疲れるよ。

俺らは城門の門番をしている。これは午前8時に門を開け、開けている間入ってくる者の確認をして、午後6時に門を閉めるだけの簡単な仕事だ。しかも1チーム2人の3チーム交代でするため、実質3時間くらいしか仕事はしないのだ。…なのに、それすらめんどいとか言われると、一体何の仕事が勤まるというのやら。


「そろそろいいだろ、な?」

「怒られるぞ。」

「バレなきゃいいんだよ。」

「…わかったよ。」


そんなやつに付き合う俺も馬鹿だと自分でも思う。まあ、気軽に接しれて楽って言うのはでかいかな。

もう閉め始めているときにふと、前から3人の()が来るのが見えた。


「おい、あれって…」

「! 人族じゃないですか! どうしますか?」

「…」


本当ならここは一人が中で対応を訊きに行って一人が足止めをするのがいいんだろうけど…。


「…話だけでも聞くぞ。」

「え、いいんですか? 普通は中に訊きに行った方が…」

「滅多にない機会だし、いいんじゃないか。」


そういってる間に人族の3人が俺らの前に着いた。


「…開いてるか?」

「ここは酒場ではないですよ。…まあ、ぎりぎりですけど。」

「…そうか………入らせてほしい。」

「…理由を訊いてもいいか?」

「…じゃあ、その前にひとつ訊きたい。千年くらい生きてるであろう魔族って誰かいるか?」

「………アギドさんくらいか?」

「…アギドは生きてんのか…。じゃ、そいつに会いたい。」

「千年以上生きてる人なら誰でもよかったのか?」

「…誰でもってわけではないな。ただ、そういう人ってだいたいが元お偉いさんだしよ。」

「あのアギドさんが? まさか!」

「…とにかく会いたいんだが構わないか? 最悪一緒に来てもらっても構わない。仕事もそろそろ終わりなんだろ?」

「そこまで言うなら………わかった。同行させてもらう。」

「ちょっ! いいんすか!? 勝手にこんなこと-」

「何かあったら俺らで対処すればいい、だろ。」

「………まあ、そうだけど。」

「決まりだな。」

「…ほーい。」

「…いいのか?」

「特例だからあまり言わないでくれよ。」

「…ありがとう。場所は酒場の横で合ってるか?」

「合ってますけど、どうして?」

「馴染みの場所なのさ。」

「「…」」

この人は誰なんだろ?


後ろの2人はガン無視されて落ち込んでいたが門番の2人は気づかなかった。

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