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飽きない日々を求めて ~異世界で最強になってみた~  作者: 夢幻
2章 僕は何を求める(ダンジョン)
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外伝2 ダークネス 前編

遅れてすみません。急いで書きましたので、間違いが多々あると思われます。すみません…

人族、獣族の両方に名高く知られていた、ダークネス・メア。どんな攻撃も無効にされ、まるで闇に飲み込まれるように消えていく。得意魔法が闇魔法ということもあり、ついた二つ名が()()


それも年月が経ち、今は亡き幻の存在となりつつある。いると噂されるところには何もない。所在が不明であるところがより幻とさせているようだ。






彼女は辺境の地とされている、いわゆる田舎に生まれた。昔から闇魔法の適正があり、生まれた時から闇魔法はカンストしていた。両親も歴史上滅多にないことで驚いていたけど、嬉しそうだった。魔族は魔法が全ての世界で、魔法力が弱いと学園ではいじめられるのはほぼ100%といってもいい。人外もどうかな?、とは思うがバレなかったら別にいいということだ。


魔法の適性は入学時に学校に言わないといけないが、レベルに関しては言わなくていいとのこと。しかもまだ、この時代はステータスの可視化がまだ判明されていなかったので、実質自分のステータスを知っているのは自分だけっということだった。


それならレベルが低くても大丈夫なのではと思うだろう。


だが、もちろん学校では魔法の授業がある。その時にみんなに実力を測られるというわけだ。どれだけレベルが高くても手加減をすればいいだけのことだが、低かったらどうやってもカバーできないのだ。




話を戻すが、メアは学生時代から優等生で、練習の成果により全属性の魔法を人並に使えた。もちろん、みんなの反応は様々だった。尊敬、妬み、様々な相手から向けられることとなった。尊敬と妬みは2:8ぐらいの割合だったが…。


いつ如何なる時も人に見られる。もちろん、メアはうんざりした。ただ、自分は真っ当な生き方をしようと努力しているだけなのに…。




そのころにこの世界にあるとされるが誰も習得したことがない、深層魔法と呼ばれる魔法に手を付けていた。深海魔法とは、かつて闇魔法を習得した1人の魔族が手にしたとされる()()の闇魔法で、物体を消すというものとされていた。何度か挑戦した者がいたが、いずれも()()に飲み込まれるように消えて行方不明になったという。


その魔法を習得することでみんなに認めてもらいたかったのだ。だから、ひたすらに頑張った。それで理解したのだ。深海魔法は何かを()()のではなく()()()()ものだと。飲み込まれた者たちは、魔法に自分が飲み込まれたのだと。深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ、とよく言われたがその通りだと思った。


理念を理解すると後は簡単に習得できた。それをみんなの前で使ってみるとみんなの態度が変わった。尊敬も妬みもなくなった。あるのは恐怖だけだった。何時彼女に飲み込まれるかわからないのだ。粗相の無いように他人行儀になった。




こんなはずじゃなかったのに…。どうして?どうしてこうなったの?




学校に行きたくなくなったが、将来を考えると卒業はしないといけなかったのでその環境のまま心身をけずりながら卒業した。


ただ、特に何かになりたいとかなかった彼女はとりあえず自分の生まれ故郷の町の護衛をすることにした。とりあえず、自分の居場所を守ろうとした。卒業したと聞いて町のみんなは喜んでいたしね。幸いにも、混沌魔法のことは広まっていなかったようだ。田舎だったということが良かった方に働いた瞬間だった。


護衛は町に襲撃する魔物と討伐と町の周辺の見回りである。まあ、脳筋でもできる仕事である。そこで、またもや目立つこととなる。町にボルトレックスが現れたのだ。


ボルトレックスはティラノレックス(この世界ではT-レックスと表記しない)に魔法適正を得た、亜種である。亜種とは、簡単に言えば○ケ○ンでいう色違いだ。ただ、ステータスが普通の1.2倍になっていて、固有魔法を必ず持っている生き物だ。ボルトレックスの適正レベルは78とされて、町の最高レベルでも58である。一匹でも勝ち目がないのにそれが3匹現れたのだ。町の皆はすぐさま町から離れる準備をして逃げようとした。…まあ、どう考えても戦って死ぬのが目に見えてるしね。


しかし、皆が町を出ようとしたときに1つの報告が来た。ボルトレックスがいなくなった、と。町の皆は喜んだが疑問がよぎる。


誰が倒したんだ?


ティラノレックスはそもそも町を襲って喰うとされているため、自分からいなくなったとは思えない。それに、足跡も途中で途切れているのを発見したため、自分からいなくなったという仮説はなくなった。ただ、誰も倒すことなってできなかったはずだった。だから気になったのだ。みんなは誰が倒したのか探り合った。素直に嬉しかったゆえに称えたかったのだろう。


その時に、深海魔法のことが町の皆の耳に入った。その時に誰が倒したのかはっきりした。メアだった。町の皆を守るために闇に飲み込んだのである。その時から町の皆からも距離を置かれた。家族でさえ怯えるようになった。助けられたのはわかっているが、人外っぷりに学園時代と同じようになってしまったのだ。


メアはつらかった。家族からもそんな対応されたときにはもう死にたくなった。






直ぐに町を出ようと決め、出ようとした時に王都から呼び出されたのだ。正確には王都から差し金が来たのだが。なんでも国の武力の半分を渡すから、国の魔法士の代表となって人族と戦ってほしい、と。


戦うことで自分の居場所が見つかるならと思い、それを二つ返事で承諾し、戦争に出ることとなった。国の武力は全部受け取らなかったが。その時には心は限界にきていたが、気づかないふりをしていた。


この時の戦いは人族と魔族の心に深く刻まれることとなった。ただ何も構えず前進してくるだけのはずなのに、飛び込んできた人族の戦士を片っ端から飲み込んでいき、魔法士も放った魔法をことごとく消えていく様に戦意を失ったまま闇に消えていったのだ。…全員別に転移させただけなので、誰も殺していないのだが、彼女が魔法を飲み込んでいき、黒い色の魔素の塊を放ったことで消えたのでそのように扱われたのだ。


すでにメアの心は消えていったのだった。そうしないと戦っていられないくらいに心が壊れていた。人族の城の近くまで来た時に最後に残った、消えたはずの心で戦いを拒んで、魔法の結界で塞ぎ込んでしまったのだ。それがあのダンジョンというわけだ。

とりあえずここまでということで。次回はできれば後編と本編の続きを更新したいところです。…たぶん、後編だけだと思うけど。

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